「もう耐えられない。別れさせてほしい」
林 「将来何かあったときのためにお金を残そう」と言われて、「それならいいか」と。それで私も手をつけなかったんです。
でも、ほとんど残っていない残高を見て「これは隠し貯金をしないといけない」と、こっそり月3万積立NISAを始めたんです。それを全額引っ越し資金に当てました。
家を出る日は、細かく段取りをしていました。知り合いの人に車を出してもらって、家が決まるまでは父のところに住まわせてもらう約束をして。
ある時、彼が出張に行くといったので、私はチャンスだと思って半休取ったんです。家に帰って急いで荷物をまとめよう、と思って玄関ドアを開けたら、彼が家にいて。
──え、出張は……?
林 「出張はなくなった」と……。「終わった」と思いました。その日に荷造りする予定だったから、引っ越し用の段ボールが続々と届くわけですよ。その段ボール見て、彼が「これ何?」と。とっさに「メルカリで不用品売ろうと思って」とごまかしたんですが……。もう私は家を出るって覚悟を決めていたし、そわそわして気持ち悪いんですよ。
もう同じ空間にいるのもきつくなっていて。「もう言わないと無理か」と、初めて彼に自分の意見をちゃんと言ったんです。泣きながら、声も震えちゃったんですが「もうモラハラに耐えられない。別れさせてほしい」って。
──言えたんですね。
林 最初、彼は「何言ってんの?」と取り合ってくれませんでした。でも、「会社の懇親会も出れない、友達ともご飯に行けない。私はまだ若いし人生やり直したい」と訴えたら、さすがに彼も慌て始めて。
泣きながら土下座して「本当に変わるから。友達とご飯行ってもいいし、好きなように働いてもいいし、俺もクリニック行くから」と言ってきたんです。
──彼が泣いて謝るのは初めてですか?