着替えは個室、トイレは教員用「先生はみんな気づいていたと思う」

――体育の授業の着替えもつらいですよね。

さらしな 着替えのために個室を用意してもらっていましたね。1年生のときからずっとです。多分、小学校の先生はみんな気づいていたと思います。だからなのか、1年生から6年生まで、担任の先生はずっと女性でしたね。

――トイレはもっとつらいですね。行かないわけにはいかないですし。

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さらしな 自分の体を見られたくない、という気持ちが強くて。男子トイレは仕切りもないですし、個室は混むじゃないですか。それに、いたずらっ子が個室の上からのぞいてきたりもしたので耐えられなくて、教員用のトイレを使っていました。こちらも先生公認でしたね。

 

「え、おかまなの?」いじめのきっかけは…

――小学校時代は、恋愛感情を抱くような相手はいましたか。

さらしな 全くいなかったです。女の子からモテることも、まったくなかったですね。

 友達はいたけど、学校の外では誰ともまったく遊ばない生活でしたし。勉強がすごく好きだったんです。公文式の計算プリントを1日に30枚とかやって、「楽しい」って言っているような子で。母が教育熱心だったこともあるんですけど、それ以上に自分でも好きで楽しかったですし、センスがあるなと感じていました。

性別を変更する前のさらしなさん (本人提供)

――小学校6年生でいじめの標的にされたそうですが、どんなきっかけで?

さらしな まず、クラスがめちゃくちゃ荒れていたんです。新しく赴任してきた先生がクラスに馴染めず、統率がとれなくなって、だんだんと学級崩壊が始まっていきました。

 そういうなかで仕草が女性的だったり、「かわいくなりたい」と日頃から口にしていたからだと思います。女の子の友達と「しまむらに、かわいい服があったら着たいな」みたいな雑談していると、それを盗み聞きした男子たちが「ひろくんは、おかまなの?」とからかってくるようになって。

写真=榎本麻美/文藝春秋

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