「ネットにも書いてこなかった」過去を話そうと思った理由

――改めて、今回つらかった過去も含めて話そうと思った理由は何だったのでしょう。

千歳 自分と同じようにコンプレックスを抱えている人の力になりたいという思いは、ずっとあったんです。踊り手のときも、自分のダンスで元気になる人がいたらと思っていました。今も、イオフィちゃんのコスプレを見て元気になる人がいたらうれしいなと思っています。

ホロライブのアイラニ・イオフィフティーンのカラーライズ衣装のコスプレ(撮影=@nerv15)

 家のことはこれまで誰にもほとんど話したことがないし、ネットにも書いてきませんでした。暗い話ですし。でも同じように悩んでいる人が一人でもいるなら、その人の力になれるかもしれないと思って、話すことにしました。

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「苦しかった過去に後悔はない」

――きっと、今回の千歳さんのお話を読んだ方で救われる人がいると思います。今は、自分のことを好きになれていますか?

千歳 好きだと思えるように頑張っているところです(笑)。外では自信がないように見せないで、明るく、面白く振る舞うようにしています。

 たまに冗談っぽく「私って可愛いから」と言ったりすることもあるんですよ。本当は自分に自信がないんですけど、そうやって明るく振る舞っているうちに、本当に自分を好きになれたらいいなと思っています。

©深野未季/文藝春秋

――今回のお話を伺うと、自分を好きになれない気持ちは、まだ残っているんですね。

千歳 そうですね。完全に克服できたわけじゃないと思います。でも、苦しかった過去に後悔はありません。アイドルを辞退したことも、踊り手として挫折したことも、あの経験がなければ次の困難を乗り越えられなかったかもしれません。

 でも、今はどれだけ自信がなくても、笑顔でいられるので。

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