――履歴が残るから、どうしたってバレるという(笑)。

ダンシング ありがたいことに、目をつむっていただいて。そんなことを7年くらいやって、なんとかコストを抑えつつ、育成をしていたわけです。そういう中で売れる人と、売れない人の違いというのはやっぱり量ですよね、ミラクルはものすごい量を練習していた。せっかく13時から歌い放題なのに、2~3人でお菓子を食べながらくっちゃべっている人も少なくなかった。ミラクルはずっと練習していましたから、売れっ子になるのも納得です。

ライブハウスや路上で「これは」という人材をスカウト

――田村梨果さん、後のミラクルひかる以外には会わなかったんですか?

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ダンシング 九州で看護師さんをしているという女性が、「松浦亜弥さんのものまねができる」ということで、マネージャーに現地まで飛んでもらいました。だけど、「看護師をやっているのに、東京なんか行きたくない」って断られて(笑)。スカウトは一筋縄ではいかないですけど、直感で「これは」っていう瞬間があるんですよね。実際、僕はライブハウスに行ったり、路上で歌っている人にも気になったら声を掛けちゃう。

©細田忠/文藝春秋

 例えば、宮崎で営業が終わったあと、パブで接待されていたら、まったく姿形は見えないんだけど、向こうから「これは」という歌声が聞こえてきたんです。あまりにも気になったから、「ちょっと待ってください。今歌っていた子は誰ですか?」って聞いたら、10人くらいいた女性の一人が「あたしやけど」って。名刺を渡して、もし興味があったらって説明したら、1か月後に東京へ来て、所属することになりました。筋が良い子で、年間120本くらい営業を回れるようになったんですけど、その子も当時のジンセイプロマネージャーにそそのかされて、一緒に出ていきました。世知辛いです(笑)。