『真田丸』で国民的人気を集めた草刈正雄さん。待望の最新主演映画『体操しようよ』で演じるのは、38年間無遅刻無欠勤で定年を迎えた60歳のシングルファーザーだ。

草刈正雄さん

「脚本を読んで、とても素敵な話だったのでお引き受けしました」と語るが、冒頭から、「見たことのない草刈正雄」の連続だ。堅物すぎて出世もできずに定年退職を迎えた日、一人娘(木村文乃さん)から「親離れ宣言」を突きつけられてしまう。

 家事もうまくできず、孤独と暇を持て余し、昼から酒を飲んでは娘や妹に呆れられ、和久井映見さん演じるマドンナに誘われたラジオ体操会を通じて「地域デビュー」を果たすものの、張り切り過ぎて総スカン……。生真面目なジャージ姿も妙に似合ってしまうから不思議だ。

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 人生100年時代、定年後の過ごし方は誰しも切実な問題だ。

「僕も仕事以外、ほとんど趣味のない人間で、家にいるときは何もしたくない怠け者。先日、窓辺のソファから動きたくなくて一日じっとしていたら、帰宅した妻にギョッとされました。顔の半分だけ日焼けしちゃっていたんです(笑)」

©「体操しようよ」製作委員会

 映画では、様々な出会いが主人公を変えていき、父娘の関係も新しい局面を迎える。

 今年はラジオ体操制定90周年。子供の頃、家の前の小学校がラジオ体操会場だった。

「中国に太極拳があるように、日本人にはラジオ体操がある。3分で最高のエクササイズになるし、皆が知っているというのがいいですね」

©「体操しようよ」製作委員会

INFORMATION

『体操しようよ』
11月9日より全国ロードショー
http://taiso-movie.com/