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「大丈夫です、この試合3時間15分で終わりますから」

 という事で当日になった。昼前に自宅を出て京セラドームに着くと、いつもの様に近くのモールの駐輪場に自転車を停めさせてもらう。意外と知られていないが、京セラドームはサイクリストにも優しい球場なのである。ファンクラブ会員なので大量に内外自由席の入場券を持っているので、躊躇なく内野5階席の一角に陣取ると、あいさつ代わりに写真を撮ってアップロード。するとしばらくして、やはり筆者と顔見知りの記者さん(大阪スポーツさんお世話になってます)を連れて、花木さんがやってくる。そうです、顔見知りのファンが席から写真をアップロードすると、写真の角度から席を割り出してわざわざ挨拶に来られるのです。これも凄くないですか。

 さて、「今回の親子ゲームって、球団の企画ですか」とお聞きしたところ、「そうです」とのお答え。「でも、それにしてはちょっと移動時間短くないですか」と更に問い直したところ、「大丈夫です、この試合3時間15分で終わりますから」との回答が。えっ何ですかその自信、根拠あるんですか、おかしくないですか。で、席を立ち次に行かれる際にはしっかり、「信金スタジアムで待っていますから」と釘を刺していくのも忘れられませんでした。マジかよ、んなこと言われたら行かん訳にはいかんやん。でも、「そういや先生は自転車でしたね。私たちはクルマですけど」はおかしくないか。

 肝心の試合はオリックスが(珍しく)初回に吉田正尚の内野ゴロの間に一点を先制し、その後は見事な貧打、否、投手戦。早いペースで試合は進み、6回を終わって試合は1-0でオリックスがリード。ここまでオリックス打線はロッテ岩下の前に2安打と、最早「親子ゲーム」に移動するファンに全力で便宜を尽くしているのではないか、という展開。これは試合終了早いかも。

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 先発は山本由伸。由伸、今日は勝てるかなぁ、今日こそ勝たせてあげたいなぁ、と思っている所で、7回表レアードの同点ソロ。何すんねんレアード、空気読めよ。寿司にするぞ。こうして山本由伸にはこの日も勝ち星はつかず、試合はいつもの様に延長戦へ。これはさすがに二軍戦の観戦は無理やなぁ、花木さんも許してくれるやろ、と思っていた所、10回裏二死から、大城が四球で出塁し、二盗、そして代打伏見のタイムリー。やったー、令和最初のサヨナラ勝利やん、今年こそ優勝やー。で、時計を確認したところ、試合時間3時間13分。え、マジですか。裏で広報、なんか悪いことして、無理やり試合終わらせてませんか。

延長10回、代打で登場してサヨナラ打を放った伏見寅威

信金スタジアムまでの道のりに待ち受けていたもの

 しかし、今日のミッションはまだ終わらない。予言通りに試合を終了させられた以上、もはや信金スタジアムまで行くしかないからである。伏見が高らかにヒーローインタビューに答える姿を見届けた後、急いで駐輪場に戻り、自転車をピックアップして道順を確認。もはや時間はなく、ルートは最短距離の43号線から此花大橋経由を選択。よし出発。すでに時間は16時半を過ぎている。試合開始まで30分を切っていることになる。

 市岡元町の交差点を曲がって43号線へ。そして思い出した事がある。そうやん、この道、自転車で車道走られへんとこあったやん。という事は、歩道を自転車押して行かなあかんやん。そもそも、舞洲に渡る此花大橋、自転車で越えられたっけ。仕方がないので、Goolge Mapを開いて確認。OK Google、ホンマに越えられるんやな。越えられへんかったら責任取れよ。

 安治川を車道脇のスロープを、自転車を押して上がり、非情な向かい風の中、北港通を西へ。此花大橋に近づくと、「自転車はこの先スロープへ」という表示。偉いぞGoogle、お前は正しかった、と思いながら進むとスロープが。えっ、これですか。嫌がらせかよ。

なんだこのスロープは ©木村幹

 時間はもはや試合開始直前。これはもう「登れる大学教授(嘘です)」を自称する筆者への挑戦だろ、と思いながら上がると、一挙に信金スタジアムへ。ちょっと待て、考えたらどうして試合前に到着しないといけないことになってるんだ、俺。ともあれ一生懸命走って、信金スタジアム到着、17時10分。ダメだ、17時の試合開始に間に合わなかった。サヨナラ勝ちの後なのに、なんか変な敗北感あるんですけど、どうしてくれるんですか。

 親子ゲーム2試合目、ウエスタンリーグ、オリックスvs.阪神戦は、1対4でオリックスの負け。花木さん、ここでも挨拶に来てくれました、気を遣わせてししまって、すいません。試合は、竹安の好投、田嶋の復活登板が見られたのは収穫だったけど、9安打で1得点という、一軍と同じの状況はどうにかならないんですかね。

 という事で試合終了は20時10分。近所のスーパーで、サヨナラ勝ちの祝杯用の日本酒を買って、自宅に帰った時には21時半を過ぎていました。あー、楽しかった。また、行こう。今年こそ優勝やー。

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