「エロ同人ゲーム」という言葉をご存知だろうか。

 エロ同人ゲームとは、DLsiteやFANZA(旧DMM)などで販売されるアダルトゲームで、個人や少人数の同人サークルで制作していることがひとつの特徴となる。

 いまや一般のビデオゲームにおいてもインディーゲーム(独立した個人・少人数で開発する作品のこと)が人気だが、実はアダルトコンテンツの世界でも似たような状況になっているのだ。

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広がり続けるエロ同人ゲーム市場

 エロ同人ゲームの販売プラットフォームとして有名なDLsiteは、2021年時点で250億円の売上高を記録しているという。もちろんゲーム以外のコンテンツも展開しているが、ゲームの人気はかなり高く売上高も増え続けているそうだ。

エイシスが運営するDLsiteは年々かなりの勢いで成長している。画像はプレスリリースより

 実際にどのくらい売れているか、例を見てみよう。DLsiteのゲーム累計ランキングで最も売れているのは『サムライヴァンダリズム Ver2.0』で、7万2900本を記録している(記事執筆時点)。価格は5500円なので、単純に掛け算すると約4億円の売上があると考えられる。

DLsiteのランキング(2023年9月27日閲覧)。作品のサムネイルにアダルト要素が含まれるものもあるため、モザイク処理を施している

 2位の『ヴィルネーメレト』は1万2100円と価格は高いが、それでも2万2179本も売れている(記事執筆時点)。こちらも単純計算で約2億6000万円となるわけだ。3位の『Teaching Feeling -傷肌少女との生活-』は11万本以上も売れており、紛れもないヒット作品である。

 もちろんプラットフォームの手数料やセールでの値引き、制作・広告などの経費が存在するので、推定売上がイコール利益なわけではない。しかしながら、個人や少人数で制作しているにも関わらずこれほどの売上を記録するのは驚異的であり、夢のある話だろう。