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週に何日、どう休むか

――宮坂さんは、週に何日くらいお休みがあるんですか?

宮坂 普通に週休2日です。今年は夏休みを5週間とって、ハワイで過ごしました。実は私、就職してからまとまった日数を休んだことがほとんどなかったんですよ。1週間休んだことってなかったですね。転職の時も、土曜日まで前の会社で働いて、月曜からヤフーに出社したので、1日しかとっていなかった。1回くらいはちゃんとした夏休みをとってみたいなと思ったんです。3週間は一人で、サーフィンをしていました。

 

角幡 サーフィンもやられるんですか。

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宮坂 今年から「人生100年」の後半戦に突入したので、色んな種目を増やしたいなという試行錯誤の一環なんですよ。角幡さんは、お休みどうしているんですか?

角幡 休みも、勤務日もないですからね。

宮坂 そう言われれば、そうですけど(笑)。

角幡 ずっと家にいますから、気が向いた時、週に1回くらいはオフにしないと集中力が持たないですね。原稿も書かず、人とも会わない日。でも結局、何かやっちゃうんですよね。家の周りに立てるラティス(衝立)が古くなったからって、取り替えたり。

宮坂 家のことをまめにやっているんですね(笑)。

角幡 あと娘の面倒をどうしても見てしまいます。僕も親になるまで、子供のことをそれほど気にする人間だと思っていなかったんですよね、正直。ほったらかしにするのかなと思ったら、やっぱり気になって。「ちょっと遊びに連れていかなきゃ」「色々なことを経験させてあげたい」って思うんですよ。これは親の本能なんですかね。

 

宮坂 だいたいそうなんじゃないですかね。私も子供がいますので、休日は家族でスキーに行ったりしますよ。

30歳になって一人で山を登り始めた理由

――宮坂さんは、30歳を過ぎて一人で山を登るようになったそうですね。

 

宮坂 はい。一人で考える時間として、山登りは最高なので。当時は山に携帯電話の電波が入らなかったので、すごく良かったんですよね。今も電波が入らないエリアを作ってもらえないかと思うくらいです(笑)。

角幡 僕も北極に行くと非常に解放される感じがあります。

宮坂 そうですか。でも、衛星電話を持っていってしまうと、電話できてしまいますよね。

角幡 『極夜行』では持って行ったんですけど、今年の春に再び行った時には使わなかったんですよ。だから家族すら、今自分が死んでしまっても分からないような状況です。妙な解放感があるんですよね。

宮坂 ちょっと分かりますね。

角幡 携帯はつながらないし、例えば現地の村人も絶対に自分の居場所を探しようがない場所にいると、「今世界で、俺がここにいることを知っているのは犬だけだ」みたいな感じになるんですよね。

 

宮坂 すごいですね(笑)。

角幡 もう、そういう状況はなかなか作れないじゃないですか。自由だなあって思います。宮坂さんは、どれぐらいの頻度で山に行かれるんですか?

宮坂 それほど本格的な山登りは行かないですけど、月に1回くらいは日帰りや1泊2日で行っていますかね。

角幡 時間は取れるものなんですね。

宮坂 ヤフーの社長を辞めてからはだいぶ行けるようになりました。社長の時は、いつトラブルがあるか分からないですし。