犯罪被害者遺族は加害者を赦すことができるのか? 映画界の鬼才、瀬々敬久監督が連続ドラマでこの重いテーマに挑んだ。『64-ロクヨン-前編/後編』『ヘヴンズストーリー』など、これまでの作品でも被害者と加害者の関係に対峙してきた瀬々監督。『連続ドラマW 悪党~加害者追跡調査~』は薬丸岳原作のミステリーだ。幼い頃に姉を惨殺され、現在は探偵事務所で働く主人公を東出昌大が演じる。
「90年代はすれ違った隣人が殺人者かもしれないという恐怖がありましたが、2000年代は自分の息子が犯罪者になるのではないかという恐怖を覚える当事者性の時代に突入しました。そして現在は、インターネットやSNSの発達からか、痛ましい事件が起きても、一歩ひいたところから見物するような遠さを感じます。そんな中、なぜ犯罪や被害者、加害者の関係を描き続けるのかといえば、『そこに謎があるから』だと思います」
主人公の佐伯は正義感の強い青年だが、姉の遺体を発見した時の傷は膿んだままだ。
「東出くんは人柄もいいし健康的な精神性の持ち主だけれど、どこか危うさを抱えているような雰囲気が佐伯という役にぴったりでしたね」
「犯罪加害者の追跡調査」を請け負う中で、かつて姉を殺した「悪党」を突き止めたとき、佐伯の取った行動は――。
「不謹慎ですが、悪党という言葉には微かに魅力的な響きがある。綺麗事ではすまない、一筋縄ではいかない“謎”の答えに迫れれば」
INFORMATION
『連続ドラマW 悪党~加害者追跡調査~』
5月12日よりWOWOWプライムにて放送開始
第一話無料放送
https://www.wowow.co.jp/dramaw/akutou/