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最大の違和感は、加藤がまったく「大将に見えない」こと
《「(山崎)拓さんと2人で本会議に行く」という加藤氏を涙ながらに止める側近の谷垣禎一氏の姿がテレビに流れた。山崎氏によると、国会に向かった2人は野中広務幹事長(18年死去)に説得されて議場に入ることはなかったという。》(毎日新聞・同)
ここで考えたいのは永田町の言葉遣いである。それは「戦国武将たとえ」。
自分や他人を戦国武将のようにたとえちゃうアレ。おっさんの戦国好きからくるアレ。
それはオヤジジャーナルでもよくやる手法だ。いつだったか石原伸晃を「平成の明智光秀」と永田町やオヤジジャーナルは評していたが世間には何も響いてなかった。明智光秀に謝れ。世の中との距離感を証明する「戦国武将たとえ」。
加藤の乱でも「あなたは大将なんだから」という大仰な言葉が出た。
しかしあのシーン、何が皮肉かと言えば加藤紘一がまったく「大将に見えない」ということである。
それが加藤の乱の最大の違和感であり真実だと私は考える。