昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

10連休の果てに勃発した夫婦の修羅場に見る『リコンの品格』

パパ活っていうけど、つまりは素人の風俗や出会い系のことだよね?

2019/05/09

パラシュートなしに飛行機から飛び降りる馬鹿さ加減

 連休中、せっかくだからと子どもたちをいろんなところに連れて行ったので疲れて寝ようと思ったら、片手で女性の肩を抱きながら米津玄師の名曲「Lemon」を高らかに歌い上げるカラオケ動画を送り付けてきて私の血圧をあげるのとか、人間ちょっと成功したと思ったり、器以上のお金を持つと気が大きくなるのかろくでもないことしかしないという教科書通りの事例を目にします。

「脇が甘い」とか「足元をすくわれる」などという緩いレベルではなく、パラシュートなしに飛行機から飛び降りている最中みたいな状況なんですよね。いまは物凄く気持ちよいかもしれないけど、そう遠くない将来死ぬじゃんそれ。

 何よりも、まだ小さいお子さんたちが可哀想で。こんなの知ったら泣くだろ。

相手だって、子供だって「一度限りの人生なんだから」

 それ以外にも、離婚を考えていますという相談がちらほらやってきて、あのさあ、と思います。昔に比べれば、確かに離婚はカジュアルになりました。一生添い遂げるという価値観が揺らいだとか、一人で暮らしていく決断をする現代人が増えているというのもまあ理解はしますし尊重もします。

 ただし、世間体とか古い慣習や常識がどうという話ではなく、やはり周囲に友人がいて、夫婦の間に子どもがあり、家庭・家族という枠組みをひとつのまとまりとして人間が生活している以上、ストレスはあれども努力して一家を守ろうとし、夫婦仲を円満に保ち、仕事と家庭と健康と趣味といろんな方面に目を配らせて初めて大人なんじゃないのかなあと思うわけですよ。

「一度限りの人生なんだから」という気持ちも分かるんですけど、相手も子どもも一度しか人生はありません。その人生の大事な時間を滅茶苦茶にする自由はあんまりないと思うんですよね。

©iStock.com

 それでも離婚するんだ、お互い自由な人生を満喫するんだと言いたいのなら、それは止めませんが、結局離婚に踏み切るのに周囲の目が気になるからこそ、予防線として家庭不和から離婚にいたるまでの内容を「相談」という体で聞いて回ることになるんです。本当に離婚を望み、それが正当化できると思っているのなら、黙って離婚してしまえばいいと思うのですが。そもそも、愛する人ひとり、また、子どもも寄り添って育てられない人間が、大経営者であろう、社会に貢献できる地位にあろうということ自体がおこがましいことだと感じるのですよ。

 そして、そういう修羅場を経験し、切り抜けたこともまた、その人の人生の形になり、深みになることはあり得ます。いつか笑って「そういえば、そういう時期もあった」と思い返せる日がくればいいなとは思いますが、もうちょっと自分の欲を制御するような振る舞いも含めた馬鹿具合の調整ができるといいんじゃないかとは強く感じました。私が申し上げたいのは「他人を巻き込み、自分も相手も子どもも家族全員が不幸になるような不倫だけは絶対にするな」、それだけです。

INFORMATION

 ついにこの日が来てしまった……。文春オンラインの謎連載、特にタイトルがあるわけでもない山本一郎の痛快ビジネス記事が待望の単行本化!

2019年5月15日発売。現在、予約受付中。

 その名も『ズレずに生き抜く 仕事も結婚も人生も、パフォーマンスを上げる自己改革』。結婚し、出産に感動するのもつかの間、エクストリーム育児と父父母母介護の修羅を生き抜く著者が贈る、珠玉の特選記事集。どうかご期待ください。

この記事の写真(4枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー