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飲み会では熱燗2本まで……「サラリーマン大家」でうまくやっていく4つの意外な法則

十数軒ものマンションを所有する“勝ち組”会社員に学ぶ!

2019/07/30
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コスパの悪い出世競争からは早々に離脱

 一生懸命働いて、出世競争に勝ち抜いて地位と名誉、そして高額の報酬を、と頑張るサラリーマンは多いのだが、最後まで出世を貫ける幸せな人はごくわずか。その他の多くのサラリーマンが、結局は出世競争という舞台での敗者となってしまう。

 多少人よりも早く部長に昇進したとしても、同期であまり出世しない人との年収の差なんて、日本の多くの会社ではほとんどないのが実情だ。

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 出世などという自分の実力に対する「思い込み」とかなりの「運の良さ」に人生をかけてぼろぼろになるよりも「実質的」に生きよう、というのがサラリーマン大家さんの考え方だ。

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 もうおわかりだろう。出世を重視しないのなら、遅くまで働く動機もないし、そりの合わない上司にお世辞を言わないでも済む。ましてや毎晩、居酒屋で時間を費やす必要もない。気楽に暮らして、しっかり蓄財。これほど合理的な生き方はない。

十数軒の賃貸マンションを所有するNさんの自宅は……

 ではサラリーマン大家さんになるには、具体的にどのようにしたらよいのだろうか。

 サラリーマン大家さんの鑑のような、私の知人で関西出身のNさんを紹介しよう。

(1)自分の家にお金をかけない

 Nさんはこう考える。ただでさえ、つましいサラリーマンの給与。しかも出世であくせくしない分だけ、同僚とは同じか少し下回るくらいの額だ。大切にしよう。一番の敵は住宅ローンだ。自分の住んでいる家からは、家賃収入はない。それに家族のために大きな家を買ったところで、子供が独立すれば、残された夫婦には広すぎるだろう。多少狭くても子供なんてすぐいなくなるのだ――。

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 サラリーマン大家さんになるには、まずは定年まで、あるいは貰えるはずの退職金をアテにしてまで返済し続ける住宅ローンの呪縛から解放されることだ。そこで浮いたお金を投資に回そう。

 Nさんは、大学生を筆頭に3人のお子さんを持つ5人家族で、自宅は約17坪(56平方メートル)の古いマンションだ。いっぽうで彼の持つ賃貸マンションは十数軒にもなる。