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山本の回だけは、全部自分でやらないと

 制作に戻ってきたと言いつつも、その頃の僕は収録から編集までのすべてを直接演出する立場では携わっていなかったんです。でも山本の回だけは、全部自分でやらないといけないだろうと思って取り組みました。本当に難しい番組作りでした。でも宿題ですから難しくてもやらなきゃいけない。迷惑をかけた人もたくさんいて……。

「ゴクラク少年愚連隊」で10年ぶりにテレビに姿を現した山本と対峙する加藤 ©フジテレビ

「この状況、当たり前じゃねえからな!」って加藤の叫びにすべてが集約されていたような気がします。だって放送実現まではもう、社内外のあらゆる関係者の理解とか覚悟とかがあって、当時のスポンサーだって何の得もない。マイナスしかない。

 本当に皆さんに申し訳なかったと今でも思います……ほらやっぱり血の味が混じっているんですよ(苦笑)。

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「この状況、当たり前じゃねえからな!」、加藤の涙の絶叫は鮮烈な印象を残した ©フジテレビ

 ただ山本と再会した加藤やメンバーの顔を見られたその日から、より具体的に未来のエンディングを考えるようになりました。ざっくり言えば「あ、これで思い残すことはないな」って。その2016年の秋に、番組は20周年を超えて大きな区切りでもあったし……。『めちゃイケ』は、何が何でも終わってはいけないみたいな、ボロボロになるような戦い方ではなくて、終わるときもみんなの記憶に残るような終わり方をしていったほうが、見る人はもちろんですけど、メンバーやスタッフの明日にとってもいいんだろうなと。そういうエンディングノート的なことを自分の頭の中だけで考え始めたんです。

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※1 本田みずほ…1973年生まれ。吉本興業所属の女芸人。93年から始まった『めちゃイケ』の前身となる深夜のコント番組『とぶくすり』のレギュラーに抜擢される。アイドル風のルックスで「西のキョンキョン」などと呼ばれ、当時はナインティナイン、よゐこ、極楽とんぼ、光浦靖子というメンバーの中でもっとも知名度の高いタレントだった。

 聞き手・構成=てれびのスキマ(戸部田誠)
写真=文藝春秋(人物=松本輝一)

2019年上半期 エンタメ部門 BEST5

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3位:「背が高いことはコンプレックスでした」身長176cm、仲村トオル・鷲尾いさ子夫妻の娘・ミオが初グラビア
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4位:最終回から1年 『めちゃイケ』片岡飛鳥の告白「山本圭壱との再会は最後の宿題だった」
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5位:「朝ドラに革命を起こした」あのヒロインが堂々1位 『好きだった朝ドラ女優』アンケート結果発表
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