本来パオは木や布、毛皮などでできているが、中国では観光客向けに作られたトタン板製のものが多い。内部はベッド、トイレ、シャワー、エアコン完備。遊牧民の雰囲気は皆無だが居住性は高い。日本で流行りのグランピングに近いイメージだ。本物のパオの場合、野糞生活の可能性もあり得るので、そこまでのワイルドさを求めない方にはオススメだ。
大草原の馬柵にはエポナがいた
フルンボイル大草原のホテル施設には各種アクティビティが用意されている。馬車、弓矢、鷲、バギー、とどれも楽しそうだが、やはりここは内モンゴルで一番人気の乗馬体験で、リンクのように颯爽と草原を駆け抜けたい。ホテルから少し離れた場所に『馬宿』そっくりの馬柵があり、さっそく行ってみる。
伝説の馬『エポナ』のような尾花栗毛の馬を見つけ、「この子に乗りたい」と言ったところ、馬乗りに「こいつは気性が荒いから無理だ」と断られた。やはりエポナはリンクにしか懐かないのか。観光客向けのおとなしい性格の馬に乗り、小走りで1時間の草原散歩。BotWでも疾走すると絶景が楽しめないので、小走りで移動したもんだ。
お次は『パラセール』ならぬ「マイクロライトプレーン」。軽量な機体を有する航空機だ。他のアクティビティは1回100元(1,504円)なのに、マイクロライトプレーンだけ1フライト548元(8,244円)と異様に高く、『祠の試練』よりもはるかに辛い財布の試練に立ち向かうことになったが、パラセール疑似体験をするためには乗るしかあるまい。係員に「上空は寒いから上着を貸すよ」と分厚い防寒着を渡された。
パイロットの後ろに乗り、いざハイラルの空へテイクオフ。風の影響を受けて上下に揺れるスリルを味わいながら一気に上昇した。係員が言っていた通り、上空はかなり寒い。BotWの序盤、半裸で雪山『ハイリア山』へ突入してゲームオーバーになった甘酸っぱい思い出がよみがえる。