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2019/09/29

source : 週刊文春デジタル

genre : ニュース, 社会, ライフスタイル, サイエンス, ヘルス

「遺伝子は男性の同性愛指向により影響することを示している」

 調査は50万人弱の遺伝子情報提供者を「一度でも同性間の性交を経験したことがあるか」だけでなく、「同性に恋心を抱いたことがあるかどうか」「同性と異性、どちらにより惹かれるか」などに細かく分類。それぞれの遺伝子情報の違いを統計学的に分析した。

 結果、同性愛に関係する5つの遺伝子が見つかった。5つの遺伝子は対象者の8~25%の性的指向に関係していた。

 2つは男性の同性愛、1つは女性の同性愛、2つは両性の同性愛指向に関係するとみられるという。男性の同性愛を促す遺伝子は匂いを司る遺伝子と、男性ホルモンの分泌に関連する遺伝子だったが、それが性的指向にどう関係するかは解明に至らなかったという。

47万7522人という空前の規模の遺伝子情報が対象とされた ©iStock.com

 興味深いのは、男女の違いだ。男性の場合、同性愛指向と遺伝子の関係性は0.73だったが、女性は0.52にとどまった。

「遺伝子は男性の同性愛指向により影響することを示している」と論文は解説した上で、「特に調査の対象者の年齢を考慮すると、女性が性交を持つ相手の数にまつわる社会的な規範が反映されているかもしれない」と付け加える。要はデータが主な対象としている、いまの40~70歳の男女の年代では、社会的に女性は淑女ぶりを求められる傾向が強かったことから、女性の方が性交相手の絶対数が少ないため、同性愛の経験も少なく出るのではないか、ということだ。