『ボディガード』(92)で全世界の女性の心を虜にしたケビン・コスナーも、62歳。最近どうしているのやらと思っていたら、今また突然ホットな存在なのだ。話題を呼ぶのは、オスカー三部門で候補入りしている出演作『Hidden Figures』(日本公開未定)。60年代、NASAで知られざる活躍をしていた実在の黒人女性たちを描く映画だ。近年ハリウッドでアカデミー賞や製作現場における人種の偏りが問題になる以前から、マイノリティが主演する映画に出演してきたことを、彼は誇りに思っている様子。
「僕は90年代にホイットニー・ヒューストンの相手役をやったんだよ。業界内で差別を個人的に見たことはない。もし目撃したら即抗議するさ」
一方、最新の主演作『クリミナル 2人の記憶を持つ男』ではその熟練の域を堪能できる。役柄は、死んだCIA捜査官(R・レイノルズ)の記憶を移植される死刑囚。2つの心を行ったり来たりするこの役は彼の実力を改めて証明するもの。囚人の役のため、長い髭を生やす必要があった。
「妻は子供たちに『今度のPTAの集まりで、パパはちょっと違って見えるかもね』と言った。わが子には、もう聞きなれた説明だよ(笑)」
『クリミナル 2人の記憶を持つ男』
2月25公開
http://criminal-movie.jp/