『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)の「密室検証 もしもこんな2人を飲ませたら…」はそのタイトルどおり、異色の組み合わせの2人を密室でサシ飲みさせたらどのような会話をするのかを見守る企画だ。宮下草薙の草薙航基といえば、高校入学2日目でイジメを恐れるあまり、まだイジメられてもいないのに中退してしまうようなネガティブな性格。前回は、正反対にひたすらポジティブなANZEN漫才のみやぞんとサシ飲みし、彼を珍しく引かせてしまったほどだった。今回のサシ飲み相手は、藤田ニコル。以前の放送で藤田が「付き合いたい芸人ランキング」の3位に草薙を挙げたことで、草薙も藤田を意識するようになっていた。

藤田ニコル ©時事通信社

 サシ飲み相手が草薙だとわかると「嬉しい」と素直に口にする藤田に「どうしよう……」と困惑する草薙。女性と2人きりで飲むのは初めてだという。「ご飯食べました?」「なんか注文すれば?」と年下の藤田がリードしていく。なかなか話題を振れない草薙に「趣味は?」などと話を引き出していく。さらに「スゴイなって思う。いきなり振られて、とっさに返せるじゃん。ウチできないもん!」と相手を褒め、「キレイ」だとか「好き」だと言われれば、相手の好意を素直に受け取り「嬉しい」と喜ぶ。

 それでも草薙は、2人だけの空間の緊張に耐えきれず「ちょっとトイレ」と言って別室に逃げ込んでしまう。そこにいたのは、相方の宮下。草薙は思わず抱きついて「何を話していいかわからない」と嘆くと宮下は「お前から聞かないと」といくつかの質問案を伝授。すると、藤田の元に戻った早々に、その質問を使い果たし、また10分足らずで宮下に助けを求めてしまうのだ。「航基くん」「ニコちゃん」と呼び合うようになっても、草薙の緊張がとけることはない。

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 そんな草薙へホームパーティに「呼んだら来る?」と誘う藤田。「はい、行きます!」と答える草薙だが、ここがLINEなどの連絡先を交換するチャンスだということを宮下に指摘されるまで気づかない。さらに「写真撮ろうよ」と藤田は救いの手を差し伸べる。「写真を送ってください」などと言える機会だが、草薙はなかなかその一言が出ない。「やり残したことない?」となおも草薙にチャンスを与える藤田にようやく「ちょっと、じゃあ、そのおお……LINEだけ交換……」と言えたのだ。

「わかってましたもん。でも練習しなきゃ慣れていかないじゃん。航基くんのために」とアシストをしながら草薙が勇気を出すのを根気強く待った藤田。相手のことや先々の展開をよく考え、押し付けではないさりげない優しさで懐深く対峙する。藤田ニコルが信頼され好感を持たれる理由が詰まったサシ飲みだった。

INFORMATION

『ロンドンハーツ』
テレビ朝日系 火 23:15~
https://www.tv-asahi.co.jp/londonhearts/