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寒い冬だから……東京の“知らない街”で食べた300円「あつもりそば」が超絶品だった話

2019/12/10
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「麺が4種類から選べます」

 ●麺が4種類から選べます。
 更科そば・細白麺(蕎麦粉4割)180g
 藪そば・細黒麺(蕎麦粉3割)190g
 田舎そば・太黒麺(蕎麦粉3割)200g
 うどん250g

「雪国」は大手製麺のむらめんの茹で麺を使用している。大勢の人の好みに合わせて揃えたようだ。更科そばは一番粉を主に使用、藪は二番粉、田舎は三番粉あたりを使用しているはずだ。配合まで書いてあるのがなんとも大衆っぽくて潔い。

面白いメニューその1「麺が4種類から選べます」
そば3種類(左から藪そば、更科そば、田舎そば)とうどん

「この味だ。この奥深いつゆが雪国だ」

「雪国」で食べたことのなかった田舎そばで「舞たけ天ぷらそば」(390円)を注文した。天ぷらはかき揚げや春菊天、なす天、ソーセージ天、ちくわ天などの自家製が並ぶ。湯通しする時間もそばの種類によって若干変えている。ほどなく到着したどんぶりを手に取ってつゆをひとくち飲んでみる。

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自家製の天ぷらが並ぶ(かき揚げ、春菊天、なす天、ソーセージ天、ちくわ天、手前が舞たけ天、玉ねぎ天)
芳醇なつゆが香る田舎そばの「舞たけ天ぷらそば」(390円)

「この味だ。この奥深いつゆが雪国だ」

 つゆは芳醇で深い味わいを伝えてくる。出汁の香りと一体化したうまさがじんわりと響いてくる。

 さらに、メニューをみていくと面白い記載が続いている。