昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載クローズアップ

ダンサーがまだ職業として成立していない日本に、バレエの魅力を伝えたい

小林ひかる(バレエダンサー)――クローズアップ

 バレエダンサーの小林ひかるさんは、日本人として初めてパリ・オペラ座バレエ学校に入学し、卒業後は複数のバレエ団を経て、世界三大バレエ団のひとつである英国ロイヤル・バレエ団に入団。ファースト・ソリストにまで上り詰め、昨年惜しまれつつ引退した。そしてこの度、初めてプロデュースを手掛けるガラ公演『輝く英国ロイヤルバレエのスター達』が開催される。ロイヤルのトップダンサー総勢10名が豪華共演。バレエファン垂涎の公演だ。

小林ひかるさん

「本公演のために3つのプログラムを用意しました。全3公演あり、1公演につき2つずつ上演していきます。

 パート1のテーマは“ダイナミズム”。『白鳥の湖』の黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥをはじめ、ロイヤルゆかりの作品のダイナミックな妙技を堪能していただきます。

 パート2は“パーソナル・エモーション”に重点を置いて、ダンサーと相談して演目を決めました。モーリス・ベジャール振付の『ルナ』など、やや難解なコンテンポラリー作品もありますが、映像を交えながら作品の背景やダンサーの想いを掘り下げていくので、バレエを初めてご覧になる方にも何を表現しているのか理解しながら楽しんでいただけると思います。

 パート3は“ミスティカル・ビーイング”。『火の鳥』のパ・ド・ドゥや『ラ・シルフィード』などを通して、バレエ特有の神秘的な世界へご案内します」

 小林さんは「映画に行くような気軽さでバレエも鑑賞してもらえたら」と語る。

「日本は世界トップクラスのバレエ人口を誇る一方で、残念ながらダンサーが職業として成立していません。その状況を変えるには、やはり劇場に足を運ぶ人の数を増やしていく必要があります。このガラ公演をきっかけに、バレエの魅力を一人でも多くの方にお伝えできればと思います」

こばやしひかる/1976年、東京都生まれ。パリ・オペラ座バレエ学校を卒業。2003年に英国ロイヤル・バレエ団に入団。18年に引退。

INFORMATION

バレエ『輝く英国ロイヤルバレエのスター達』
2020年1月31日、2月1日、昭和女子大学人見記念講堂(東京・三軒茶屋)にて。問い合わせは 0570-035-061まで
http://www.royal-ballet-stars.jp/

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

週刊文春をフォロー