不幸の連鎖に襲われる家族 どんでん返しの“泣けるスリラー”
(4)映画『記憶の夜』〈Netflixオリジナル〉
郊外の一軒家に引っ越してきた幸せな4人家族。浪人生のジンソク(カン・ハヌル)は勉強もスポーツもでき、優秀で人気者の兄(キム・ムヨル)が大の自慢だった。だが、ある日突然拉致されてしまった兄。戻ってきたときには19日間の記憶がなく、別人にすりかわっているのではとジンソクは疑う。大好きな兄を取り戻そうとジンソクは奮闘するが、そこで意外な事実が明らかになってしまい……。触れ込みだけ聞くとホラー映画かと思いきやどっこい。物語中盤にまさかのどんでん返しが起こるスリラー映画。
怖さや緊張はあれど、ラストに向かうほど歯がゆい気持ちでいっぱいになってしまう。誰もが一生懸命生きていただけなのに、どこで歯車が狂ったのか。時代や世の中に翻弄され、不幸の連鎖が起こってしまう。全員不幸になってしまうバッドエンドは、さすが韓国映画。ラストに救われるものの、哀しい余韻の残り方ときたら……現実の辛さや、ほんの少しのかけ違いで転落してしまう様を辛辣に描いた作品。
IMF通貨危機により、国民が大打撃を受けたことも、この物語の要。同じくIMF通貨危機を題材にした映画『国家が破産する日』も、苦しいけれどかなりおもしろいのでぜひ。
#母役は韓ドラでよく見るあの人 #劇中で使われる●ーバルという単語は韓国で使っちゃダメ #ネットフリックスオリジナル作品間違いない
◎定額見放題:Netflix
騙されたと思って見てほしい! 韓国で社会現象になった超名作
(5)ドラマ『ごめん、愛してる』
韓国で「ミサ廃人(※)」という言葉を生み出し、社会現象を巻き起こした大ヒットドラマ。2004年に放送されたものの、なぜか個人的に10年以上寝かせた作品。友人から激推しされ、もうしわけ程度に観始めたところ、映像やファッションは一昔前感がひしひしとするし、始まりはオーストラリアが舞台だし、なぜか恋人を守ったジソプは銃弾に当たり余命数ヶ月になっちゃうし。さらに自分を捨てた母親を探しに韓国へ突然行っちゃうし。
序盤はあくびをしていた……していたはずだったのに……作り物だと分かっていても嗚咽するほどの大号泣。あっという間にミサ廃人に転がり落ちたのです。気分はすっかり主人公・ウンチェ(イム・スジョン)。このドラマを通じて愛を知ったと言っても過言ではない。
※ミサ廃人=「原題:ミアナダ サランハンダ」からとり、ドラマが終わってしまい廃人のようになってしまった人のことを指す。
何度観たのかわからないほどハマり、そのうち10話でムヒョクがウンチェに駆け寄り、バックハグしながらコートでウンチェを包み込むシーンを見ただけで泣けるという技を身につけました。兎にも角にも、騙されたと思って10話まで観てほしい(結構長い)。あなたもきっとミサ廃人。冬のソウルにいると自然と主題歌「雪の華」が頭を流れてしまう、恐ろしい作品です。
寡黙な実力派俳優で大スター。男の中の男、それはソ・ジソプ。インタビューで出会った17歳年下の(元)アナウンサーとの公開恋愛、ちょっとショックだったんだ。ごめん、愛してる。
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