イラスト 中村紋子

 先日、大好きな美輪明宏さんの舞台『葵上・卒塔婆小町』を観てきました。会場のロビーには、お祝いのお花がどっさり! ファンからのお花も凝ったものが多くて、中にはいつも美輪さんの編みぐるみを入れている方も。お花を見てるだけでも“美輪様ワールド”に迷い込んだ気分になれるの。

 ちなみにボクは、演目の雰囲気に合わせて大きな扇を二枚あしらった和テイストのお花をお贈りした。ファンの方々がいっぱい写真を撮ってくれていて、美輪様のファンとして認められたようで超嬉しかったわ(笑)。

 当日は楽屋にご挨拶にうかがえることになっていたので、気合をいれて花束も用意。これも演目の登場人物をイメージして、白レースの蝶がとまっている白薔薇をチョイス。リボンは真珠の首飾りみたいなデザインにしてもらった。こうやって、相手のことを考えてどんなお花にしようかな、と想像を膨らますのがすごく楽しいのよね。

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 お花を出すようになったのは尾木ママになってから。市川海老蔵さん、紺野美沙子さん、ももクロちゃん……憧れの人たちに喜んでもらいたくて、お花選びはいつも真剣勝負。お花屋さんもはりきって、今では“こんな感じで”と伝えると、イメージ以上のものを作ってくださるの。

 その原点になっているのが、ある時娘に言われた言葉。現役の教員時代、仕事が忙しくて、つい「誕生日プレゼント思いつかないんだけど何がほしい?」って娘に直接聞いたことがあったの。そしたら「私のことを本気でじっくり考えたら、私が欲しいものもちゃんとわかるはずよ」って言われて、ハッとしたわ。

 プレゼントって、ただ物をあげるだけじゃなくて、相手のことを思い、その気持ちを伝えるための行為なんだってこと。改めて教えてくれた娘に今でも感謝、感謝です。