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――リアルタイム配信もされていますよね?

伊藤 『将棋ウォーズ』が「イトシン」アバターを作ってくれたんですが「自分の力でゲットして欲しい」と言われまして。

――もっと対局しなくてはいけないと(笑)。

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伊藤 そうなんです。いつものように対局して動画作っていると時間もかかるので、ライブ配信して1日に10局とか指したんですよね。それでランキングを上げてアバターをゲットしました(笑)。

当初はスマートフォンで『将棋ウォーズ』をプレーしていたが、最終的にはタブレット端末に落ち着いた

チャンネル登録10万人の盾を娘にあげたい

 このようにいろんなコンテンツを作って、徐々に人気を上げていった『イトシンTV』には、今、2万5千人ほどのチャンネル登録者がいる。こうした広がりは、どのように生まれていったのだろうか。

伊藤 将棋ファンの口コミとSNS。あと、それまでに将棋の実況をしているユーチューバーの方達も、宣伝してくれて広がりましたね。YouTubeの登録者は『東海オンエア』に出てずいぶん増えたよね。

嫁P 愛知県の岡崎市から「岡崎観光伝道師」にも任命されている6人組の人気ユーチューバーなんですよ。

伊藤 この「東海オンエア」の方達と真剣に将棋を指すという企画で、岡崎まで行って撮影したのですが、これが放送されて登録者数が、すごく増えました。

東海東海オンエアとのコラボ企画「【真剣将棋】6人がかりならプロ棋士といい勝負できるのでは?」

 

――登録者数の目標はありますか?

伊藤 一応目標は10万人です。将棋関係のユーチューバーで10万に到達している人がいないので目指したいですね。10万人いくとYouTubeから盾がもらえるんですよ。それを娘にあげたいですね(笑)。

初めて会った人とも、会話のキャッチボールがしやすい

――そういえば娘さんは『イトシンTV』を見ているんですか?

嫁P はじめはすごく喜んでいたんですよ。YouTubeの画面で『ヒカキンTV』のサムネと『イトシンTV』のサムネが並んでいたりするので大喜びしていました。

伊藤 でも最近は、飽きたみたいで、からきしですね(笑)。

――ははは(笑)。『イトシンTV』をやってよかったなと思うことって何ですか?

伊藤 ファンの方との距離が近くなったことですかね。「伊藤さん、いつも見ていますよ」と言ってもらえると、僕の人となりを知ってくれているんだと、心許せるというか楽ですよね。初めて会った人とも、会話のキャッチボールがしやすいというか。

――我々も『イトシンTV』をたくさん見てきたので、今日、初めてお会いした気がしません(笑)。

伊藤 そういうのがいいですよね(笑)。

 

 初めて会う人にも、旧知の友人のように感じてもらえる。これがわかりやすいユーチューバーの利点なのかもしれない。

 取材を終えた後、『イトシンTV』の撮影風景を見学させてもらった。カメラやパソコン、音響機器などをさっと配置して、『将棋ウォーズ』の対戦スタート。見事勝利で終えると、別撮りでオープニングの「どうも。イトシンTV。伊藤真吾です。イェイイェイ」も収録。ここまで流れるように撮影が終わったが「これから編集に時間かかるんですよ」という嫁Pさんの仕事は大変だ。このように『イトシンTV』は、夫婦二人三脚、伊藤家の生活のなかで日々作られている。

写真=深野未季/文藝春秋

【続き】『イトシンTV』伊藤真吾五段インタビュー #2へ

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