橋本 僕は、もう、ミルクボーイが好き過ぎて、夏の単独ライブで内海(崇)のモノマネとかやってましたから。「ほな、何々やないかい」「ほな、何々ちゃうな」みたいな。
――3回戦から見てましたが、ミルクボーイはずっと大爆笑でしたからね。
橋本 準々決勝、準決勝も1位通過らしいですよ。完全優勝。
「あのシステムにはまるテーマがやっと降りてきた」
――ミルクボーイは優勝会見で、今年初めてテレビで漫才をやったとか、舞台の出番も少ないとか言っていましたが、ここ最近、急におもしろくなったのですか。
橋本 あのシステムにはまるテーマが、やっと降りてきたんじゃないですか。コーンフレークとモナカという。
鰻 2人の漫才は、コーンフレークはこんなんやとか、モナカはこうやとか、要はあるあるなんですけど、そのテーマが絶妙じゃないですか。
橋本 子どもから、おじいちゃん、おばあちゃんまで、みんな映像が浮かぶでしょう。言ってること、全部意味がわかる。
鰻 子どもの憧れの食べ物として、コーンフレークと、ミロと、フルーチェを挙げたところも、知ってる世代はめっちゃ刺さるし、知らん人でもわからんことはない。今もフルーチェはあるし。
「ツッコミ内海の間は、ばりむずいっすよ」
――ああいう漫才は、技術的にも難しいものなのですか。
橋本 内海の間は、ばりむずいっすよ。ツッコミの習性として、ボケが「でも、こうなんや」と言ったら、「ほな、コーンフレークちゃうやないかい!」と突っ込みたいんですよ。そのリズムの方が気持ちいいんで。でも内海は、ためるときはためるんです。「うーん……ほな、コーンフレークと違うか」と。そういう間って、普通は使わない。でも、速いばっかりでもウケないらしい。
鰻 あのシステム自体は、十何年もやってるらしいですからね。十数年間、やってきた結果の間なんじゃないですか。自分たちでは「リターン漫才」って呼んでますけど、2人ともリターン漫才専門の漫才師ですよ。