取手市で一昨年、いじめを苦に自殺した中島菜保子さんのニュースはやりきれない。成績がいい、容姿が優れているなど、憧れの対象だった子が、ねたまれて一転、いじめのターゲットになることがあるの。
今回、学校が菜保子さんの死を、いじめ防止対策推進法が規定する「重大事態」として報告していたのに、市教育委員会が重大事態に該当せず、と議決していたことが判明。ますます憤りを感じるわ。
ご両親に不信感を与えた「第三者調査委員会」が解散になったのは当然。ピアノの練習が厳しかったので虐待ではないか、など家庭に問題があったという筋書きにはめ込むための“調査”だったと聞く。メンバーも当初、五名中四名が茨城県内。「丸くおさめよう」とも働くわよ。
文科省に叱責されるや、即座に議決を撤回。市教育長はご両親に謝罪したけれど、上から言われたから動いているだけにしか見えない。子供の死を悼む、子供の命を守るという教育に携わる者として本質的な心が欠落しています。
文科省はこの三月「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」を発表。遺族からの聞き取りなどを反映した素晴らしい内容で「学校の設置者及び学校は、いじめを受けた児童生徒やその保護者のいじめの事実関係を明らかにしたい、何があったのかを知りたいという切実な思いを理解し、対応に当たること」と明記。第三者委調査は被害にあった子供とそのご家族に寄り添うこと。教育委員会のためじゃないんですよ!
いじめ認定に関する不祥事は横浜市、仙台市と相次いでいる。たまらなくなって文科省の課長にガイドラインを周知徹底させてほしいと電話。すると、早速全国の教育委員へ調査のあり方を指導する会議が開かれたとの報道が。全力でこの動きを発展させていきたいものですね。