今どんな本が読まれているのか? 時代背景を読み解く前田久さんによる「週刊文春」の人気連載「ベストセラー解剖」より、今年前半に読まれた本を振り返ります。
(対象は「文春オンライン」2017年1月29日~7月11日公開の記事です。本の部数は記事公開時のものであり、現在は異なる場合があります。ご了承ください。)

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●2017年前半は、時代ものがヒットした

 安定した人気の歴史関連書から、今年前半は少し毛色の違う書籍が頭角を現しました。昨年の「真田丸」ブーム余波もあったかもしれません。

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城ファンの期待に応えて21万部。スタンプ帳のおまけも魅力

『日本100名城に行こう』 (公益財団法人 日本城郭協会 監修)

日本100名城に行こう 公式スタンプ帳つき

日本城郭協会 (監修)

学研プラス
2012年4月10日 発売

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成功例の少ない「応仁の乱」で18万部。日本史研究に新たなスター誕生か

『応仁の乱』(呉座勇一 著)

応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

呉座 勇一(著)

中央公論新社
2016年10月19日 発売

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●引退世代の「生き方」を描いた

 これもよく読まれました。超高齢化は喫緊の課題です。社会全体から俯瞰すると同時に、ひとりひとりの視点に立つことも、本質を捉えるのに欠かせません。

高齢者だって年上の言葉を聞きたい!に応え16万部

『100歳の精神科医が見つけた こころの匙(さじ)加減』(髙橋幸枝 著)

100歳の精神科医が見つけた こころの匙加減

髙橋幸枝(著)

飛鳥新社
2016年9月8日 発売

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「定年後」に何を失うのか、どう生きるべきかを描いて14万部  

『定年後』(楠木新 著)  

定年後 50歳からの生き方、終わり方 (中公新書)

楠木新(著)

中央公論新社
2017年4月19日 発売

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寿命100年時代、あなたはどう生きますか? 新しい人生戦略を提示した『LIFE SHIFT』が14万部のヒット

『LIFE SHIFT(ライフシフト)』(リンダ・グラットン アンドリュー・スコット 著) 

LIFE SHIFT(ライフシフト)

リンダ グラットン (著),  アンドリュー スコット (著), 池村 千秋(翻訳)

東洋経済新報社
2016年10月21日 発売

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もはやマイホームは資産ではない。住宅問題の真実を描いて5万5000部売れた本

『老いる家 崩れる街』(野澤千絵 著) 

●ビジネス本は、「シンプル」「マインドフルネス」「図解」がキーワード

 仕事のノウハウだけでなく、精神面の強さがビジネスの世界で注目されています。タイトルが長めで、本の内容がつかみやすい。

ビジネスマンにリーチして16万部の“マインドフルネス”本

『世界のエリートがやっている 最高の休息法』(久賀谷亮 著)

コピーライターのシンプルすぎる仕事術がヒットして10万部

『「言葉にできる」は武器になる。』(梅田悟司 著) 

「言葉にできる」は武器になる。

梅田 悟司(著)

日本経済新聞出版社
2016年8月26日 発売

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なぜワークライフバランスは実現しない? 職場の問題を図解して5万6000部

『職場の問題地図』『仕事の問題地図』( 沢渡あまね 著)

成功するには「IQ」より「グリット」 やり抜く力の大切さを伝えて28万部

『やり抜く力 GRIT』(アンジェラ・ダックワース 著)

やり抜く力 GRIT(グリット) 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

アンジェラ・ダックワース(著), 神崎 朗子(翻訳)

ダイヤモンド社
2016年9月9日 発売

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