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少女はまだ男女に脅えている
Q「少女への対応は?」
A「長期にわたる虐待を受けていて、PTSD(心的外傷後ストレス障害)として対応している。PTSDの診断基準は単純に当てはまらないが、人の話を裏を考えないと受けとれないとか、そういったところから、PTSDと想定してケアする必要がある。精神科の薬物治療を必要とするとか、そんな症状は出ていません。いまのところ、そういった精神的治療はやっておりません」
Q「少女はまだ男女に脅えているのですか?」
A「言葉の端に見られます。そういった状況は変わっていません。復讐されるのではないかと言っています。仕返しとか……」
Q「警察の事情聴取は?」
A「週に4日ぐらい。朝から夕方までが多いです。休憩時間を取って、配慮してもらっているようです。ゆったりした感じです」
Q「少女のフラッシュバックは?」
A「ないようです」
Q「少女が事情聴取を嫌がったり、途中でやめたりとかはないですか?」
A「ないようです。協力的に話に応じてます」
Q「先ほど話に出ましたが、少女が人の言葉を詮索するというのはどういうことです?」
A「その言葉を素直に信じられないということです。たとえば『気分はどう?』と聞いたら、どう答えたらいいか考えています。自分の言ったことが漏れてしまって、不利益を被るのじゃないかとか……」
Q「沈黙するということですか?」
A「それもあります。考えながらやり取りをするということです」