新型コロナウイルスの感染拡大が続く韓国で、芸能人による「寄付」が続いている。最も深刻な事態となった大邱(テグ)、慶尚北道地域への寄付を皮切りに、社会の各方面へ“善行”が相次いでいるのだ。
始まりは、韓国の演歌ともいうべきトロットのミューズのホン・ジニョンとK-POPアイドルグループのスーパージュニアだった。世界保健機関(WHO)が「国際的公衆衛生非常事態(PHEIC)」を宣言した1月30日、スーパージュニアはマスク1万枚、ホン・ジニョンはマスク5000枚を、それぞれ社会福祉団体に寄付した。
俳優の中では、「宮廷女官チャングムの誓い」で有名となった韓流スター、イ・ヨンエが、大邱の社会福祉団体に「新型コロナで生計が厳しくなった社会的弱者層を助けてほしい」と、5000万ウォンの寄付をして、口火を切った。
韓流スターの“寄付リレー”
さらに2月23日、韓国政府が新型コロナに対する国家危機警報を「深刻」段階に格上げすると、芸能人の“寄付リレー”もより活発になった。
日本でも人気の高い韓流スターのイ・ミンホとソ・ジソプは、それぞれ3億ウォンを寄付し、女性ソロ歌手のIU(アイユ)も計3億ウォン相当の現金とマスクなどの物品を寄付した。
他にも、映画「パラサイト」のポン・ジュノ監督と主演俳優のソン・ガンホをはじめ、コン・ユ、ソン・ジュンギなどの韓流俳優ら、BTSのシュガ(SUGA)、少女時代のユナ、Red Velvetのアイリーンとウェンディ、スーパージュニアのウニョクなどのK-POPアイドルたちも、それぞれ1億ウォンを寄付するなど、芸能人からの寄付が相次いだ。
韓国の代表的な募金団体である「社会福祉共同募金会」の資料によると、3月9日までに有名芸能人や企業家から総額433億ウォン以上の新型コロナ関連の寄付金が集まったという。