数学を制す「計算力」のつけ方
まずは数学です。単純に思えるかもしれませんが、「計算力」をつけて数に対する理解をどんどん深めていくことは、数学を学ぶ上でとても重要です。
ある調査では、東大生の3分の1の学生は、KUMON(くもん)に通っていたことが明らかになりました。この塾では計算を鬼のように解きまくり、計算を計算としてではなく暗記に近いレベルで身体に教え込むことができます。あまり知られていない事実ですが、東大文系の数学の試験時間100分の中で、四則演算(+ー×÷)をやる回数はだいたい700回以上もあります。計算が遅いと、問題を解くことも、授業についていくことも、試験でいい点を取ることもできないのです。
また計算には、やればやるほど数に対する親しみ、数への理解力が増えていく側面があります。たとえば「12」という数字を見て、すぐに何かを感じる人はいるでしょうか。おそらくいないと思います。でも、よくよく見ると12は2×2×3でできていて、約数が非常に多い数です。12時間とか60分とか、12から派生した数字が時計に多く使われていたりして、実は特別な数だったりもするのです。
こうして計算力が向上していくうちに、数への感覚が養われていくので、たとえば「97」を見たときにこの数が素数であることを直感的にわかるようにもなっていきます。
どこでも出来る「メイク10」というゲーム
実は、東大入試には方程式などを応用した整数問題という、このような数に対する理解を求める問題が出題されることもあります。このような問題に強くなるためのオススメの勉強法は、「メイク10」と呼ばれるゲームです。4つの数字に対して、四則演算を使って、10を作るというゲームです。例えば1、2、3、4なら、(4×3ー2)×1で10となります。
東大生の多くは、4つの数字を見つけるとこの「メイク10」を試してみることが習慣的になっていたと語ります。11月25日なら1125で、24分35秒なら2435で、自分が今乗っている車のナンバーが1134ならこの4つの数字で、メイク10をやっていたそうです。こういうところから、数字に対する理解や愛着を深めていくのもいいのではないかと思います。