「スマホは勉強に悪影響だ」——ひと昔前、いや今でもそう信じている人は多いはず。しかし、今や受験生の95%がスマホを駆使して勉強に励んでいるのが実態だ。スマホ勉強はこれまでの経済格差や地域格差を解消しつつある。『東大式スマホ勉強術』著者である西岡壱誠さんに聞いた。
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学年ビリで偏差値35だった僕の「東大合格」
「東大に合格するためには、小さい頃からずっといい成績を取り、名門高校に入って昼夜勉強し続けないといけない」
そう考える人はとても多いです。実際、東大に合格する人間の9割はそうやって努力を続けてきた人たちです。東大生のほとんどは、開成・灘・麻布高校といった、毎年何十人も東大に合格するような名門高校の出身です。小学生のころから中学受験のために勉強をがっつりやってきたような、地元では神童扱いをされてきた人たちです。
しかしそんな中、偏差値がもともと高くないのにもかかわらず、逆転合格を果たした受験生というのも稀にいます。何を隠そう、僕もその一人です。東大合格者数がこれまでゼロの学校にいて、しかも成績は学年ビリ。高校3年生の頃の模試の偏差値が35だったという人間です。そこから2浪して、なんとか東大に合格することができました。
いったい何から勉強すればいいの?
今、僕は自分と似た境遇である「偏差値が低いところから東大に合格した学生」を集めて、「逆転合格」を目指す受験生の支援を行なっています。
さて、こういう活動を行なっているとよく質問をいただくのが、「低い偏差値の学生が東大を目指す場合、一体何から勉強すればいいのか?」ということです。今日は、逆転合格をするために、まずは何をどのように勉強していくのがいいかについて書きたいと思います。
まず、当時の僕のように偏差値が35など、成績が決してよくない学生が東大を目指す場合、詰め込むべきはとにかく主要3科目である「国語」「数学」「英語」の基礎になる勉強です。
「理科」や「社会」などの科目を勉強するのも確かに大切ですが、その前に、まず物事を理解/読解したり、考えるためのベースがないと何もわかりません。
そう考えたときに必要なのは、
・数学、つまり「計算力」
・国語、つまり「漢字力」
・英語、つまり「単語力」
この3つの力だと、僕は考えています。順番に説明させてください。