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コロナウイルス騒動だから家族や職場で語りたい、語り継ぎたいトピックス

世界が綺麗事を守れなくなり、むき出しの美しさを示すとき

2020/03/30

ずっと自粛が続くなら、やっておくべきことがある

 そりゃ期待していた分とても残念ではあるけれど、目の前の現実は動かないのだから、激変する環境にあわせて自分や社会を作り替えていかなければなりません。環境変化こそチャンスだ、とまで言うつもりもありませんが、少なくともウイルス対策にめどが立ち、ワクチン開発が成功して管理できる感染症になるまで概ね1年半近い年月がかかるのだとするならば、むしろずっとこの自粛は続くのだという話になりますからね。

 教育のデジタル化・オンライン化を含めたEdtechや世界標準の9月入学・卒業に学校をあわせるギャップイヤー、国民の健康管理のために個人の位置情報を取得・分析する情報分野の改善、電子政府やオンライン投票など、この際だからできることは全部やってしまえって思うんですよ。

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人類社会の経済活動が低迷する中で

 ただ、崩壊していく経済で一番苦しいのは高齢者と地方都市の経済であることは間違いなく、地方は金融機関も大変なことになるし、観光業だけでなく主たる産業も壊滅的な打撃を受ける可能性が高くなります。そうなると、日本銀行がETF買って相場に介入するよりも、地方経済の主だった産業の統廃合を進め、自治体ごと再再編して、場合によっては破綻処理に追い込まれる地方の企業や自治体を国有化・直轄地化していくしか方法が無くなるんじゃないのかなとすら思います。

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 もうね、持続可能な社会とか、ESG投資なんて言われても、誰も見向きもしないでしょう。人類社会の経済活動が低迷すれば、環境問題は解決するんです。グレタさんが各国首脳を激しく論難していた環境問題は、短期的にコロナウイルスが強制的に解決してくれました。あとは、その先に不幸な感染者や経済破綻者たちの望まない死が頻発しないことを祈るのみであります。

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