過去にない「緊急事態」が続けば、東小路の小さな店が存続できるのか、前例のない状況が日々続いている。なるべく前向きに考えるようにしているそうだ。
月1で通い始めて17年が過ぎた
コロナのことは少し脇に置いて、「彩彩」と自分とのかかわりについて話をしようと思う。初訪したのは2003年頃だった。当時は茹麺使用の店が多い中、生麺を使っていて驚いた記憶がある。出汁は鰹節を中心にしっかりと引いていて、つゆは甘味が少なく濃いめのタイプ。ほぼ月1回は訪問していて、気が付けば17年が経過していた。
17年も通っているうちに、「彩彩」のことが少しずつわかっていった。
まず、天ぷらは野菜のかきあげで自家製であった。毎朝作って提供している。カリッと揚がっている。「かきあげそば」(450円)は「彩々」初心者向きのメニューといえる。
カリッカリに揚げた「たぬきそば」
そして、たぬきも自家製なことがわかった。いわゆる天かすではない。小麦粉を硬めに水で解いて、カリッカリになるまでじっくり揚げて作っている。なので「たぬきそば」(450円)の温かいかけ汁でもなかなかほぐれない。「冷やしたぬきそば」(550円)ではこのたぬきがあられの様な旨さなのだ。
玉子は「生玉子」(50円)と「味付け玉子」(100円)があることがわかった。冷やし系にはいつも「味付け玉子」を追加していた。ちなみに『冷たいそばやつけそばにはゆで卵が旨い』というのは友人であるチヌ釣りと立ち食いそばの達人、門馬孝太郎氏からの伝授である。
さらに「彩彩」に通い続けると、「冷やしそば・うどん」を年中食べることができることがわかった。冷やしのつゆは別に作っているわけである。これからの季節は最高の旨さである。