うちパフェ作りで覚えておきたいこと
あらためて確認しておきたいが、コンビニで売っているお菓子を自分の好みに従って買ってきて組み合わせれば、基本的にまずいものにはならない。だから、気軽にパフェを作ってみてほしい(それでも失敗したら、笑ってごまかそう)。
私も、作る前に思っていたより数段楽しい体験だったので、強くオススメしたい。今回のようにスプーンだけで作れる材料であれば、親子でも安全にパフェ作りが楽しめる。
パフェグラスは、プリンが入っていたようなプラスチックの空き容器で代用してもいいし、もう少し気分を出すなら100円ショップでワイングラスを買ってきてもいい。ただ、あまり口が狭いグラスだと、細かい層を作りたいときに手が入りづらいので注意しよう。
「うちパフェブーム」はすでにきていた?
さて、ここからは「うちパフェ」ブームの話をしておこう(早くパフェを作りたくなった方は、ここでさようなら)。
なかなか外出できないとなれば、うちでパフェを作ってみよう、というのは自然な発想である。ここ数年のパフェブームに引っ張られるように、「うちパフェ」はひそかにブームになってきていた。インスタグラムで「#おうちパフェ」と検索してみると、お店顔負けのパフェの画像が目に飛び込んでくる。
かき氷やパンケーキに比べて、パフェがブームになるのが遅かった一つの理由は、家でパフェを作る文化がなかったからではないか、と私は考えている。子どもの頃、かき氷やホットケーキ(パンケーキ)を家で食べたことがない人は珍しいだろう。家でなくても、地元のお祭りでかき氷を食べた思い出は多くの人にあることだろう。そういった記憶から、かき氷やパンケーキは、心理的に近い存在であったということが言えると思う。
パフェはそうした文化がなかった。外食として、しかもそんなに頻繁には食べないものとしてパフェはあった。それは非日常のごほうび感とともに、我々にとっての遠い存在でもあったのである。
しかし、パフェブームが到来したことにより、パフェが様々なグラスに入れられていることが認知され始めた。また、最近はワイングラスに入れられたパフェのように、パフェ自体の軽量化も進んでいる。そういったパフェイメージのアップデートが、家で手軽にパフェを作ろうと思わせる一因となったのではないかと考えられる。
最近は、親子で作るパフェのワークショップや、大人向けの料理教室に並ぶようにしてパフェ講座があったりと、パフェが「たまに食べるもの」から「作るもの」へと変わってきているのをひしひしと感じる。
今回私もうちパフェにチャレンジして、メニューを考えながら買い物をする楽しさ、自分で作ってみる楽しさ、そして完成した時のときめき(できあがったときにこんなにテンションが上がるとは思わなかった)、それを写真に撮る楽しさ(アイドルの写真集を撮るカメラマンのノリで)、食感や味が次々に変わっていくおいしさと、いいことだらけだと実感した。ぜひ、うちパフェ作りを始めてみてほしい。
最後に、ひとつ書いておきたいことがある。
うちパフェを作ってみると、あらためてお店で食べるパフェがいかに手が込んでいるかがわかる。今は休業してしまっているお店も多いが、またすばらしいパフェと出会えることを強く願っている。