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「猫の安全を考えて3月上旬から入れ替え制の1組限定貸し切りにしていました。お客さまにはマスク着用を義務付け、手荷物やコート類はお預かりして、入店・退店時の手洗い、アルコール消毒、貴重品やスマホなどを持ち込む際にはすべてアルコール消毒をしてきました。それでも3月末からお店を休業しています。

 たとえば、お客さまに手を洗っていただいても、猫カフェに来る途中で服に誰かのくしゃみの飛沫を浴びてしまっている可能性もあります。猫と触れ合う中で、猫が手を舐めたりすることもありますが、猫をちゃんと守ろうとしたら、今後は猫の抱っこ禁止、お触り禁止とし、長い棒のねこじゃらしで遊ぶだけというかたちになってくるかもしれない。お客さまとのスペースを分離して、柵の向こうにいる猫を眺めるだけということだってあり得るのです」

保護猫カフェ「CATS&DOGS CAFE」の猫たち(同店提供)

世界各地で明らかになる「飼い主からの感染」

 この「和猫かふぇ」のように、猫の安全にまで目配りが出来ている“意識の高い”店は少ない。だが海外に目を向ければ、世界では「飼い主から猫」へのコロナ感染が次々に明らかになっているというのが現実だ。

 ベルギー保健当局は3月27日、世界で初めて新型コロナウイルスに感染した飼い猫の事例を発表。地元メディアによると、飼い主から感染したとみられ、猫は下痢、嘔吐、呼吸困難などの症状を示し、便から新型コロナウイルスを検出したという。猫への感染事例は、同月31日に香港でも報じられている。

保護猫カフェ「CATS&DOGS CAFE」の猫たち(同店提供)
保護猫カフェ「CATS&DOGS CAFE」の猫たち(同店提供)

 4月5日にはペット以外で初の動物への感染も明らかになった。アメリカ農務省の発表によると、ニューヨークのブロンクス動物園で大型ネコ科動物であるマレートラから新型コロナウイルスの陽性反応が出たという。4歳の雌のマレートラ「ナディア」をはじめ、きょうだいの「アズール」のほか、アムールトラ2頭、アフリカライオン3頭にも、乾いた咳と食欲低下の症状があった。無症状感染者の飼育員から感染したとみられている。

 このような事態に、ベルギー保健当局は特殊なケースと前置きしたうえで、「ペットへの感染を防ぐため、ペットとの濃厚接触は避けて、顔などを舐めさせる行為はさけるべき」と注意喚起している。

 国内でも、東京都獣医師会は、新型コロナウイルスの感染者に対して〈ペットの体表にウイルスが付着しないようにするために、療養中の部屋にペットを出入りさせないように〉と呼びかけている。