4月30日、新型コロナウイルス感染症による経済対策として、国民1人当たり一律10万円を支給する「特別定額給付金」を盛り込んだ補正予算案が国会で成立した。これに先立ち、総務省は概要や申請方法についても発表しており、千葉県市川市など、早いところではすでに申請受付を開始しているという。

 当初は、収入が減少した世帯へ向けた“条件付き”の30万円給付が行われる方針だったが、安倍晋三首相は4月16日に一転して方向転換をした。

4月28日、予算委員会にて質問に答えるために手を挙げる安倍晋三首相 ©AFLO

世論が実現させた「国民1人当たり一律10万円の給付」

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「今回の異例の方向転換を実現させたのは世論であり、『世論が動くことによって、政府を動かせる』という重要な一例として考えるべき」と語る。

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「今、政府が進めている様々な政策や対応に関して、『今は批判をする時期ではない』といった声があります。しかし、これは大きな間違いです。

 連日、公明党からのプッシュや二階俊博幹事長の発言が影響したという報道が多く見られますが、政府が方向転換をせざるを得なくなった背景にあったのは、やはり『世論の後押し』でしょう」

 世論が実現させたとも言える「国民1人当たり一律10万円の給付」。実現に際して、その必要性を訴え続けた国民は今、どう思っているのだろうか?

『文春オンライン』では、緊急アンケートとして「新型コロナ緊急対策『1人10万円給付』に賛成? 反対?」を実施。5日間で総数905票、20代~80代から回答が得られた。その結果を見ていきたい。

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 新型コロナウイルスの経済対策として、「1人10万円給付」に賛成が731票(80.8%)、反対が174票(19.2%)という圧倒的な結果となった。

 では「1人10万円給付に賛成派」の具体的な声を見ていきたい。