5) ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター「COVID-19ダッシュボード」 (※英語のみ)
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
世界の感染者数を見るのには、ジョンズ・ホプキンス大学の作成したダッシュボードが見やすく、信頼性が高い。
医師がニュースよりもチェックしているもの
2.論文
新型コロナウイルス感染症に関しては、世界中で、次から次へと論文が出されている。医師たちが、「サイトを見る」よりも熱心にしていることは、「新しい論文を探す」ことだ。
新型コロナウイルス感染症に関しては、現在、多くの一流医学雑誌が、公共性を重んじて論文を無料で公開している。英文医学雑誌にも様々な種類があり、信頼性も様々だが、臨床医学の一流雑誌といわれるNew England Journal of Medicine 、LancetおよびJAMAは、多くの医師がチェックしている。
The New England Journal of MedicineのHP: https://www.nejm.org
The LancetのHP:https://www.thelancet.com
JAMA のHP:https://jamanetwork.com
医学雑誌は、現在、COVID-19特設サイトをもうけているところが多く、情報が探しやすくなっている。また、海外の一流誌はTwitterでの情報発信も盛んだ。一般読者もフォローしてみるといいかもしれない。
注意すべきは、査読前の論文が掲載されているサイトだ。「査読」とは、複数の専門家により、論文の内容をチェックし、学術誌への掲載の可否判断や修正を行うシステムのこと。新型コロナウイルス感染症では、「medRxiv」(メドアーカイブと読む)という医学分野における査読前の論文を掲載するサイトに多くの論文が投稿されている。
今回のような、日々情報が更新されるテーマでは、このようなサイトの役割は大きく、多くの医師がこのサイトから情報を得ている。しかし、注意しなければならないのは、査読前の論文はプロによるクオリティチェックを経ていないということだ。
以前、JBpressに、「New England Journal of Medicineの論文で空気感染が証明された」という趣旨の記事が掲載されたが、これは、査読前にmedRxivに投稿された論文をもとにした誤情報だった。
その後、当該論文はNew England Journal of Medicineに掲載されたが、空気感染の証明ではなくエアロゾル内のウイルス活性に関する論文だったことがわかった(JB pressは当該記事を削除し謝罪しているhttps://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59729)。査読前論文は、医師でも評価が難しいため、一般の方が見ることはおすすめしない。