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Q2 盗聴の専門家「耳野郎」は実在するの?

 ドラマの中で、重要な役割を担っているのが国家保衛省所属の盗聴専門家「耳野郎」だ。彼の任務は、一日中ジョンヒョクの自宅を盗聴すること。このような仕事は実在しているのだろうか。

「北朝鮮社会では、『金正恩委員長を除くすべての国民が盗聴されている』と言ってもいいほど、盗聴が日常化しています。北朝鮮において、ある日突然、党幹部が処刑されるニュースが出てくるのは、盗聴によって謀議の疑いが発覚したケースが多いのです」 

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 ドラマでは、平壌のホテルに宿泊したジョンヒョクが、客室のあちこちから盗聴器を捜し出すシーンがある。

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「一般家庭だけでなく、特に、外国人がよく訪れるホテルや公共施設で交わす会話は、100%盗聴されていると考えて問題ありません。私が南北会談の随行で訪朝した際には『北朝鮮ではホテルの部屋で重要な話をするな』『重要な話は筆談で行うこと』と教育されました。さらに証拠を残さないために、『筆談の内容が書かれた紙はもちろん、その下敷きになった紙も何枚か裂いて燃やす』ということまで指導されました。

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 実際に私が平壌のホテルに宿泊した際、部屋が盗聴されているか確認するために『スリッパが汚いな』と愚痴をこぼしたことがあります。すると、外出から戻ったら新しいスリッパが置いてあった。そんな怖い経験もありました」