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特集観る将棋、読む将棋

2020/07/17

「将棋チャンネルの仕事にチャレンジしたい」

――谷井さんは、将棋チャンネルのプロデューサーに立候補したのですか。

谷井 そうですね。サイバーエージェントの別の部署にいたら、ABEMAに将棋チャンネルができたのです。もともと将棋好きなのでびっくりしました。しばらくして「将棋チャンネルの仕事にチャレンジしたい」と塚本のところに相談しに行きました。2018年に将棋チャンネルに異動することとなりました。

 

塚本 兼任で忙しかったですし、将棋が好きで知識もあるからぜひ来てもらえればと話を進めました。もともと、サイバーエージェントは希望を出して部署を異動するということは活発に行われていますね。

このままどこまでも連勝を伸ばしていただきたい、なんて思いました(笑)

――将棋チャンネルが立ち上がった直後の2017年3月には、四段になったばかりの藤井聡太七段の「炎の七番勝負」が放送されました。塚本さんは、その仕掛け人として注目されました。藤井七段の勝ちっぷりは予想していたのでしょうか。

塚本 増田康宏六段(当時四段)や永瀬拓矢二冠(当時六段)ら若手強豪に加えて、羽生善治九段(当時三冠)、佐藤康光九段などトップ棋士の方々にご出演いただくことができました。藤井七段(当時四段)の実力はもちろん未知数でしたし、7戦全敗もあるかというのが大方の予想だったのではないでしょうか。

 あの長嶋茂雄選手だって鳴り物入りで球界入りして、デビュー当時は金田正一投手相手に4打席4三振したわけです。我々はメディアとして勝ち負けはともかく、最年少でデビューした、ABEMA将棋チャンネルと同時期に誕生した中学生棋士にスポットを当てたいという気持ちだけでした。もちろん結果はご存知の通りで、永瀬二冠に負けただけの6勝1敗。デビュー以来の公式戦連勝が13に伸びたところで、「炎の七番勝負」最終局で羽生九段に勝利した回の放送を迎えまして、この勝利は大きなニュースになりました。タイミングも良かったです。

非公式戦ながら大きな注目を集めた「炎の七番勝負」の藤井ー羽生戦 ©君島俊介

――藤井七段の活躍とともに、ABEMA将棋チャンネルの人気も高まったという感じでしたね。

塚本 おっしゃる通りで、連勝を伸ばしていく間の藤井四段ブームの風は凄かったです。このままどこまでも連勝を伸ばしていただきたい、なんて思いました(笑)。将棋への注目がこれほど高くなり、将棋チャンネルがいまほど人気を集めるとは、正直なところ社内で誰も思っていなかったです。