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サンドが守り続ける「仁義」とは

 運命の日となった2007年12月23日、出先で仕事中だった貝山さんに一報が届いた。

「サンドが敗者復活でM-1の決勝に進出した、と聞いた時は本当に驚いた。コントを主軸でやっていたから漫才は厳しいんじゃないかと思っていたんですがトントン拍子で優勝してしまった。あのときは30分くらいトイレで泣いたね。最初はうれし泣きだったんだけど、だんだんとサンドが遠くに行ってしまうという悲しさ、そして同じ芸人としての悔しさが湧いてきた」

 居ても立ってもいられなくなった貝山さんは数日後、サンドのいる東京へ向かった。

(貝山さん提供)

「テレビ局から次の仕事先へ移動するという2人と新宿で合流したら、道を行く人から握手を頼まれていて、2人が優勝したことを実感しました。『トライしてみれば』とは言ったけど正直、本当に獲るとは思わなかった。なんで漫才で1位が獲れたんだと聞いたら、富澤が『兄さん付き合い長いのに見てないですね。僕らのコントって小道具を使わないから、立ちにすると漫才になるんです』と。立派になったなと思いました。マネージャーさんの電話は着信とメールが鳴りやまず、充電してもみるみるバッテリーが減っていって大変そうでした」

デビュー当初の宣材写真(貝山さん提供)

 歴史的な日から13年――。サンドの2人は未だガラケーを使用し、貝山さんがメールを送るとすぐに返信がくるという。貝山さんはいまや“好感度芸人”と呼ばれるサンドについて、このように話す。

「僕が単独ライブに花を贈ると、いまでも直筆でちゃんとお礼の手紙をくれるんですよ。『小さいお花をありがとうございました』って(笑)。彼らはそういうことを、好感度を上げようとやっているわけではない。M-1を獲る前からお世話になった人たちに仁義を通してやっているだけ。逆にほかの人がやらなくなったんだろうね。かわいくない? かわいいよ、サンドウィッチマンは」

 地元の先輩たちに「仁義」を通し続ける姿は、ファンがサンドに感じている優しさと繋がっている。

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