“抗米援朝”の記念日を祝った中国人K-POPアイドルに対しても、当然ながら韓国では強硬に反発する声がわき上がった。
保守系大手紙「朝鮮日報」は「“抗米援朝”を忘れるなという中国出身アイドル、韓国で活動するなら歴史をより勉強してほしい」と題した記事(2020年10月28日付)で、次のように述べている。
「彼らの政府がスターリンや金日成と組んでその“英雄”たちを朝鮮半島に送り、武力で地球上から抹殺しようとした国こそ、いま彼らが芸能活動で金儲けをしている国ではないのか?」
日本の芸能人が「独島は日本領と言ったら黙ってる?」
さらに韓国大統領府ウェブサイトの“国民請願掲示板”には、中国人アイドルたちに対して政府の対応を求める請願が相次いで投稿されている。“国民請願掲示板”は、20万人以上の賛同者が集まると大統領府が正式に何らかの回答をする仕組みだ。
10月26日には「中国の朝鮮戦争歴史歪曲に同調する中国人芸能人たちの韓国での活動に制裁を求めます」との請願が登場した。投稿者は「破廉恥な中国の歴史歪曲に同調した彼らが図々しく韓国で活動できないよう、韓国での活動に重い制裁を科すことを願います」と訴えている。賛同者数は、11月8日時点で約2万8000人だ。
ネットのコミュニティでも、「中国の操り人形が仕事の芸能人は追い出すのが相応しい」「ビザを取り消して追放すべき」「教育の問題だ。彼らは幼い頃から誤った教育を受けてきた」と厳しい声が集まっている。
また日本を引き合いに出す書き込みも少なくない。
「日本出身の芸能人が独島は日本領だとか、日帝支配が朝鮮半島を改革したと言ったら、黙って見ているか? 中国出身アイドルも同じだ」
「中国の歴史歪曲も日本と同じくらい深刻だ」
といった調子だ。韓国政府に対しても「日本の問題には迅速に取り組むのに、中国には沈黙ムード。理解できない」と、相手が日本の場合と比べて対応が消極的すぎるとの意見がある。