NiziUの正式デビューを間近に控え、盛り上がる日本の芸能メディア。日本市場を目指して日本人グループを誕生させたK-POPのローカライズ戦略は、着実に成果を上げているようだ。

12月2日の正式デビューを控えたNiziUのメンバー(NiziU公式Twitterより)

 韓国の一部メディアはNiziUのリマの曽祖父が戦中に財をなした実業家の横井英樹であることから、彼女を「戦犯のひ孫」呼ばわりしたこともある。だが今月2日に両親の離婚が発表されると、「リマが汚名を晴らした」などという報道も飛び出した。何かにつけK-POPの海外進出は、韓国メディアでも注目度が高いようだ。

NiziUリマの両親の離婚で「戦犯企業の子孫の烙印をはがした」と報じた韓国のスターニュース(11月3日)

K-POPの国際化が生んだ「韓国人を激怒させた騒動」

 そんなK-POPアイドルの国際化は、日本だけに限らない。最近ではブラジル、ベルギー、インドネシアなど、メンバーの出身国はいっそう多様化している。

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 中国ももちろん、K-POPが当初から最も主要な海外市場に位置づけていた国の1つだ。2005年にデビューしたSUPER JUNIORのハンギョンを筆頭に、これまで少なくとも30人以上の中国本土出身者がアイドルグループのメンバーとして舞台に上ってきた。

 ところが10月下旬以降、そんな中国人K-POPアイドルたちが多くの韓国人を激怒させる騒動が起きている。原因はほかでもない、朝鮮戦争の中国参戦を巡る歴史認識問題だ。