「改元」で炎上した日本人K-POPアイドル
中国人アイドルの発言が韓国で物議をかもすのは、これが初めてではない。
2016年に南シナ海でのフィリピンとの領有権問題を巡ってオランダ・ハーグの仲裁裁判所が中国に不利な判決を下した際、f(x)のビクトリア、女性グループFIESTARのチャオ・ルー、同じくmiss Aのフェイらが“微博”で抗議コメントを投稿。韓国も東シナ海で中国と領有権問題を抱えており、彼女たちの政治的な発言には否定的な視線が集まった。
また2019年からの香港民主化デモに際しては、多くの中国人アイドルが中国政府やデモ隊を鎮圧する香港警察への支持を表明した。
男性グループGOT7のジャクソン、SEVENTEENのTHE8、ジュン、PENTAGONのイェナン、EXOのレイ、女性グループ(G)I-DLEのウギ、f(x)のビクトリア、元I.O.Iのキョルギョン、宇宙少女のソンソ、ミギ、ソニらがそうだ。だが韓国の世論は民主化デモに同情的であり、その鎮圧を支持する中国人アイドルたちはまた批判の矢面に立たされた。
一方でK-POPアイドルが中国で炎上する例も少なくない。
10月7日には防弾少年団=BTSのRMが米韓の関係者が集まる席上、朝鮮戦争について「私たち両国が共有する苦難の歴史を常に記憶しなくてはいけない」と発言。これに対して中国側は「侮辱だ」と反発、中国の大手物流企業がBTS関連商品の配送を停止するといった事態に発展した。また2016年には女性グループTWICEの台湾人メンバー・ツウィが台湾の国旗を手にテレビ出演したところ、やはり中国側の強硬な反発で謝罪に追い込まれた一件もある。
日本人メンバーを巡っては、2019年に平成から令和への改元について公式SNSで言及したTWICEのサナが、韓国人ファンから「公式アカウントで天皇の話をするのは非常識」などの反発を招いた例も。
K-POPの海外展開にともなう炎上騒ぎの火種は、いたるところに転がっているようだ。