今月20日と25日に2026W杯アジア最終予選が行われ、サッカー日本代表はバーレーン・サウジアラビアとホームで対戦。バーレーンに2-0で勝利して、8大会連続でのW杯出場が決定。サウジアラビアには0-0で引き分けた。
元日本代表で、現在はサッカー解説者として活躍する城彰二氏は、この試合をどう見たのか。話を聞いた。
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最速でW杯出場決定…苦戦した4年前のW杯予選と今回の違い
――バーレーン戦は2-0で勝利し、8大会連続でのW杯出場を決めました。
城彰二(以下、城) チームとしては守田(英正)や三笘(薫)ら選手のコンディションにバラつきがあって難しい部分がありましたが、後半に選手を入れ替えて攻めの姿勢を見せる中、鎌田大地と久保建英が点を取って勝てた。
そして、W杯出場を最速で決められたのは良かった。W杯の最終予選は非常に難しいのですが、今は勝って当たり前という空気の中、6勝2分けの負けなしで(W杯出場を)決め、日本のレベルが上がったなぁと思いました。
――森保一監督は4年前も指揮していましたが、その頃と今の違いは何でしょうか。
城 この4年間で、ベースの積み重ねがさらに出来ました。例えば攻撃面では、以前は右の伊東(純也)と左の三笘頼りの攻撃しかなかった。
でも、今はコンビネーションで打開したり、3人目の動きで崩したり、自分たちでボールを保持しながら攻撃の形を作れるようになり、バリエーションも増え、攻撃の質が高くなりました。
それは固定したメンバーでやってきた成果ですが、その積み重ねの良いところがバーレーン戦でも出ていました。
――サウジアラビア戦は、W杯出場決定後の試合で難しい中、0-0でした。
城 バーレーン戦からスタメンが6名ほど変わりましたが、出場した選手のモチベーションが非常に高かったと思います。サウジアラビアが引いて、ディフェンシブに来ていたので、難しさがあった。
それでも、出場した選手がチャンスをもらったと自覚して、こういう相手から点を取って結果を出していかないと、主力が戻った際にはまたベンチに戻ってしまいます。選手たちが試合で何を感じて、次にどう活かすか、が大事ですね。