株式会社STARTO ENTERTAINMENT所属のアイドルグループ・KAT-TUNが、3月末で解散することを発表した。メンバーの上田竜也と中丸雄一はそのまま事務所に残留し、個人活動に切り替える。

 そして、グループのセンターを務めてきた亀梨和也は、3月31日の契約満了をもって退所する。グループ結成から約25年、来年のデビュー20周年を多くのファンが待ち望んでいた最中の出来事だった。

亀梨和也 ©時事通信社

 この一報が駆け巡った日、インターネット上には解散を惜しむ声が溢れ、メンバーが出演したドラマや歌番組の懐かしい映像が一日中流れていた。コアなファンではなくとも、KAT-TUNの楽曲を知っている。メンバーが出演したドラマを見たことがある。その大衆性の高さこそ、テレビの力が今よりもずっと強かった時代をド真ん中で駆け抜けてきたKAT-TUNの強みだ。

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亀梨はKAT-TUNのデビューより先に人気に

 それまで旧ジャニーズ事務所が築いてきたキラキラアイドル路線とは一線を画し、ちょっとワルっぽい“ギラギラ系アイドル”の道を確立したKAT-TUNの功績は大きい。しかし、そのイメージとは裏腹に、肝心のCDデビューは焦らされていた苦労人である。

デビュー曲の『Real Face』(2006年)。(左から)中丸雄一、上田竜也、赤西仁、亀梨和也、田口淳之介、田中聖

 一時期はKAT-TUNと関ジャニ∞(現:SUPER EIGHT)とNEWSが同じファンクラブ(You&J)に属していた。その中で最初に結成されたのはKAT-TUNだが、最後にデビューしたのもKAT-TUNだった。ドラマ『ごくせん(第2シリーズ)』(2005年/日本テレビ系)で亀梨と赤西仁の人気が全国区になるものの、CDデビューはその翌年。約5年もの下積み時代があった。

 さらに、デビュー後には相次いでメンバーが脱退。さまざまな困難を乗り越えてきたKAT-TUNの中で、常に矢面に立っていたのは、グループの最年少かつエースの亀梨だった。その抜群の存在感で、後輩たちのロールモデルにもなっていた亀梨の不在は、事務所にとっても大きな痛手になるだろう。

 俳優としても多くの出演作がある亀梨だが、今回は平成を代表するドラマ『野ブタ。をプロデュース』(2005年/日本テレビ系)を取り上げたい。

日テレ系『野ブタ。をプロデュース』(2005年/Huluより)