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——代名詞である、下ネタを……。 

モリ夫 そう。だから、別にやりたくて、ではなかった。「シモやればウケるっしょ」っていう、素人の発想でした。でもだんだんとシモも尽きてきて、「ケツ出せばウケるっしょ」ってやったら、ウケちゃったんです。いよいよやることがなくなって……。 

——何をしたんですか……? 

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モリ夫 陰毛出したんですよ……。本当にしょうもなかった。クソ大学生の飲み会みたいなことをステージで堂々とやっていた。そういう意味ではあの時代はよかったなと思うんですけど。

 

 だって、スーパーの余興でも平気で出したりしてましたからね。今では絶対あり得ないですよ。そこで拍手が起きるというのは。仕事の前にマネージャーに「陰毛、今日はオッケー」「今日はNGや」って言われる。 

——追い詰められた結果の産物だったんですね。

モリ夫 そうなんです。だから、芸人としては本当にダサいことをやり続けた感じなんです。本当はかっこいいネタをやりたかった。漫才できっかり笑わすような。でもそんな技術もセンスも考える脳みそもなかった。 

「面白くねえよな」には「ごもっとも」と思いながら

——モリマンさんが出演していた頃の銀座7丁目劇場には、ロンブー、DonDokoDon、ダイノジなど錚々たるメンバーが揃っていましたが、他の芸人さんに影響を受けた部分はありますか? 

モリ夫 なかったです(キッパリ)。 これ調子こき発言とかじゃなくて、本当にお笑いに興味がなかったんです。

 勉強しようとは思ってましたけど、そもそも全く知識がなかった。自分のことを「面白い」と思ったこともなかったんです。 

——それなのに、どんどんどんどん売れていく。そこには戸惑いはありましたか? 

モリ夫 ありました。自分では分かってるけど、お笑い通に「面白くねえよな」と言われたら、「ごもっとも」と思いながらも腹立ってました。毎日葛藤でした。「うるせえ。いいんだよ、仕事さえ入りゃ」という言い訳をしてました。 

 

——世間的には『ボキャブラ』でブレイクしたイメージがあると思うんですけど、そもそも劇場でメチャメチャウケていた。それは自信になりそうですが。 

モリ夫 当時はウケてましたね。ライブやってもお客さんが入ったし、渋谷公園通り劇場の最多人数記録したり。当時コギャルブームで、ギャルにウケがよかったんですよ。