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造田博教の持つ女性観

 【私がつらいと思う事についての知識をいくつか書きます。女の人が風俗街(ソープランド街。風俗街は都市以上に大きい風俗街のことです。)の女王にされる事、(中略)風俗街の女王の所は女の人を迫害するという事ではないです】(H13・9・27消印)

 【造田博教の会社ではソープランド、キャバクラ、キャバレー、クラブ、ストリップ、スナック、居酒屋、アダルトビデオ、エロ本は作りません。造田博教の会社の週刊誌に女の人の写真が出てもだいぶおさえぎみにします】(H13・10・2消印)

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 【私はホモではありません。女の人が好きです。ホモやレズがだめという事ではないです】(同)

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 日本領事館や在米邦人の支援を受けながら、帰国した造田は、再び肉体労働に従事する。

 そこで「輝き」を失った造田は、新聞配達の仕事で手にした携帯電話にかかってきた深夜の無言電話に“キレる”のである。

 この時のことを、彼は法廷であまり語ろうとはしなかったが、ぼくへの手紙ではこう語っていた。

 【私が事件を起こしたのは無言電話で日本にたくさんいる人にたまたま頭にきての事です。私の携帯電話に無言電話をかけてきたのも日本にたくさんいるような人です。頭にきたのは日本にいてわからない事(仕事中トイレに行けない、仕事で大酒につき合わされるとか。)がそれまでにもたくさんあった事もあります】(H14・1・7消印)

 しかし、「日本にたくさんいるような人」という人物像については、尋ねてみたところで、何も触れようとはしなかった。