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香川さんに役満を差し込まれました(笑)

――これまでも麻雀のイベントに出られていますが、緊張はしましたか。

広瀬 ほかのイベントでも緊張はするんですけど、それとはまた違いました。最初のほうは全体もですけど、自分の手元が緊張している感じで、手牌がバレやすかったですね。

――オーラスでは広瀬八段が逆転条件を満たしたリーチをかけたところ、宮内悠介さんが国士無双で上がって劇的な結末となりました。

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広瀬 宮内さんが私に対して危ない牌を切っていましたからね。香川さんに役満を差し込まれました。ははははは。ただ、あれだけ勝ち目がなくなると、どうしていいかわからなくなるのはわかります。そういう機会に慣れていないでしょうしね。ダブル役満条件といわれても無理です。邪魔しないように打とうと思っても難しいですし、面白くないですよね。

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――鈴木九段はご自身の麻雀は主流から離れていると話していました。広瀬八段からはどう見ていますか。

広瀬 めちゃくちゃ離れています。例えば、かなりリードしていて、点棒がないところからリーチをかけられたとします。本来なら降りる一手なんですけど、自分がいけると思ったら攻めて攻めて攻め切って、放銃していいくらいの気持ちで打っているんです。私は鈴木さんの麻雀を見聞きしているので個人的にはしっくりきますが、プロ的には信じがたいと思います。鈴木さんにはベタ降りしないでほしいなと思いながら対局を見ています。

「チーム大三元」のメンバーとも

――広瀬八段はどのような雀風だと自認していますか。

広瀬 私はMリーガーで例えると藤崎忍者ぐらい、コッソリ上がったり手堅く降りたりします。崇拝しているプロ雀士が藤崎智さんなんですけど、鈴木さんとは正反対ですね。ただ、多少は押すようにしたほうがいいと自覚していて、最強戦では結構押し気味だったと思います。最強戦は押すところは押して、当たり牌は結構止めていたので、そこは自分を褒めたいですね。

――決勝では配牌の時点でしんどそうだなと思ったことがありました。それをテンパイに持ち込んでさすがと思いました。

広瀬 そういうときこそ役牌を絞ったり、上がらせたり上がらせなかったり、腕が出るとはいえますね。解説の井出洋介先生にも褒めていただきました。

 

――3人チームで臨んだ将棋のAbemaTVトーナメントでは、「チーム大三元」というチーム名で出ていましたね。

広瀬 チーム映像の収録のあとに、チームメイトの青嶋くん(未来六段)、黒沢くん(怜生五段)と打ちました。こういう時世なので、それが最初で最後になっていますけど。

――昔の将棋界は3人麻雀が多いと聞きます。

広瀬 いまでも三麻好きは多いと思いますよ。自分の感覚では、ギャンブル好きは三麻好きが多いですね。チームメイトの二人も三麻が好きだと思います。

 写真=山元茂樹/文藝春秋

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