1ページ目から読む
3/4ページ目

行方をくらませた元夫の驚くべき“転職”

 幸さんと元夫は婚姻費用(別居時にかかる生活費や養育費など)の支払いについて調停している最中、元夫が精神不安などの理由から突然小学校を辞めた。そのため元夫には稼働能力がないとみなされ「小学校退職後の婚姻費用は0円」という審判が下った。

 しかし元夫は診断書を提出していたわけではない。幸さんは納得がいかず高等裁判所に即時抗告をしたが、元夫は行方をくらませていた。しかしある時、裁判のために元夫の居場所を探す幸さんに大学時代の友人からLINEが入るのだ。

友人「幸の旦那さんに似た人を見かけたんだけど……よく考えたらあり得ないよね(笑)」

ADVERTISEMENT

幸さん「え!! どこで!?」

友人「旦那さんじゃなくて似た人ね。画像あるけど、見る?」

 そうして見せられたのが、いかにも水商売っぽいスーツを着てカメラ目線を向ける、茶髪男性の写真だった。明らかにプロが撮影したような仕上がりに、幸さんは困惑する。

本人のInstagramより

幸さん「何これ? プロが撮った写真じゃない? てか、これ旦那なんだけど!」

友人「そりゃあプロが撮ったでしょ。パネルだからね!」

幸さん「え、パネルって何?」

友人「だってそのパネル……」

本人のInstagramより

「元夫は、教師からホストになっていたんですよ(笑)。振れ幅がすごいですよね。友達が教えてくれたホストクラブのウェブサイトを検索して、スタッフの写真を上から順番にスクロール、スクロール、スクロール……で、一番下までたどり着いたところで、見覚えのある元夫の顔写真と、新加入を示す“NEW”という表示がありました。

本人のInstagramより

 元夫は教師を辞めた後、慰謝料や養育費から逃れるために、調停で『仕事の稼働能力がないほど病んでいる』と主張していたんです。ところがホストとして働いていた。『働けないってどの口が言うか! めちゃくちゃ稼働能力あるやないか!!』と。今までの人生で一番の衝撃でした(笑)」

本人のInstagramより
本人のInstagramより

 この投稿には幸さん史上最高の1.5万の「いいね!」が付き、コメント欄も《爆笑!》《さすがにこれは予想できなかった》《ドラマよりドラマすぎる》と驚きの声で溢れかえった。

 あまりに現実離れした展開に、《創作ではないか》というコメントも寄せられるという。しかし、幸さんは「事実をそのまま書いているだけなんです」と苦笑いして続けた。

「インスタは映えるパンケーキばかりじゃないんだ!と新鮮」

「ちょうど調停や裁判で疲れ切っていた時期に、インスタで嫁姑トラブルや子育ての悩みなど、”ここだけで明かす話系“のアカウントを見つけて。それまでは、インスタといえば“映えるパンケーキ”みたいなキラキラ投稿が多いと思っていたので、正反対のどろどろした世界が新鮮で(笑)。完全に離婚したタイミングで、今のアカウントでサレ妻投稿を始めました」

 投稿の原動力になったのは「離婚時に苦しめられた経験」だという。

「たとえば、勝手に離婚届を出されないための離婚届不受理申請制度など、サレた側が知っていないと泣き寝入りすることになる法律や制度がたくさんあるんです。そういう知識を伝えたくて、投稿を続けていきました。

 するとどんどんフォロワーさんが増えていきました。お子さんがいる方も多いので、私以上に元夫に対して怒ってくださるんですよ」