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 しかし応援メッセージばかりが届いているわけではない。過去には《このインスタは負のインスタだ。結婚に対するマイナスイメージを読者に植え付けている!》 といったDMが届いたこともあったという。

「それを読んで、正論だなと思ったんです。サレ妻アカウントは決して愉快な内容じゃないので。だからこそイラストは超笑えるものにするとか、緩急をつけてツッコミを強化するなどの工夫をするようになりました。

 そのおかげか、今では男性のフォロワーさんも一定数いらっしゃるんです。奥さんが先にフォローして《面白いから旦那にも紹介しました》という場合が多いようです。夫婦関係のヘビーな話を投稿しても、絵を見て笑ってくれたらいいな、夫婦の話のきっかけになればいいなと思っています」(同前)

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写真はイメージです ©iStock.com

こじれた夫婦関係に常識は通じないと痛感

 Instagramのサレ妻界では有名な幸さんだが、このアカウントを知る現実の友人はいないという。

「サレ妻としてインスタやってるって、言いにくいじゃないですか。探偵さんだけには伝えましたが、基本的には『サレ妻・幸』は秘密の人格ですね。このアカウントを見ているかもしれない知人は、元夫くらいでしょうか……。でも身バレしないように気を付けてますし、たとえ見たとしても元夫は内容には文句を言えないと思います。事実なので(笑)」

 幸さんのアカウントでは現在、高裁の判決結果を受け、未払いの婚姻費用の回収を求める幸さんvsホストになった元夫との闘いが続いている。投稿開始から約1年半、話全体ではようやく5合目が見えたところだ。

「元夫が斜め上を行く人なので関わりたくないですが、実は今もどうしてもやりとりしないといけないことが時折ありまして……。ボイスレコーダーは不倫発覚時から話し合いの必須アイテムなので、いつも携帯しています。こじれた夫婦関係に常識は通じませんし、宇宙人に日本語は通じないと痛感しているので、元夫と話すときは、《ポケットからスイッチON》が基本。幸か不幸か、ネタは尽きません(苦笑)」

 とんでもない“サレ経験”だが、夫が妻との共通の知人と不倫関係に陥る例は少なくないようだ。夫の不倫発覚後、相手女性から『あなたは大切な友達。一番幸せになってほしい』と言い放たれた“サレ妻”もいる――。(#2へ続く)

【取材協力】
サレ妻幸さん