2000年は、今も第一線で活躍する女優たちが数多くデビューした年でもある。そんな年にデビューした芸能人たちの“あの頃”を振り返ってみた。(常田裕/清談社)(前後編の後編/前編を読む)
同じ『セカチュー』ヒロインでブレイク 長澤まさみ・綾瀬はるか
2000年にデビューした一人が、同年の「東宝シンデレラオーディション」でグランプリを獲得し、女優デビューを飾った長澤まさみ。
NHK朝ドラや映画『ゴジラ』の出演など、女優として大切に育てられた長澤は、04年公開の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』でブレイクする。白血病の役のためにスキンヘッドにしたことも話題になったが、当時のインタビューでは「役のためならヌードも辞さない」という趣旨の発言をするなど、女優としての覚悟は筋金入りだった。
同じ年には綾瀬はるかもデビューしている。もっとも大切に育てられた長澤とは対照的に、デビュー当初の綾瀬は嫌というほど下積みの苦労を味わっていた。
伝統ある「ホリプロスカウトキャラバン」の審査員特別賞を受賞して芸能界入りした綾瀬だが、当初は女優の仕事よりもグラビアでの露出が多かった。しかもデビュー後のストレスで8㎏も激太りしてしまい、ホリプロの大先輩・和田アキ子がMCを務めていたバラエティ番組『B.C. ビューティー・コロシアム』で、「痩せなければ引退」というダイエット企画に挑戦させられる“崖っぷちアイドル”だった。
転機は19歳になった04年。奇しくも長澤と同じ『世界の中心で、愛をさけぶ』のテレビドラマ版のヒロインに抜擢されてトップ女優の仲間入りを果たす。以降は数々の映画やドラマで主演を務め、NHK大河ドラマ『八重の桜』の主演や紅白歌合戦の司会にも起用される“国民的女優”に成長した。