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子役・美少女から “人妻”となった戸田恵梨香、上戸彩

 他にも、小学生から子役として活動していた戸田恵梨香や、1997年の国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞していた上戸彩が女優デビューを果たしたのもこの年だ。このうち上戸は12年にEXILEのHIROと結婚しており、戸田も先日、俳優の松坂桃李と結婚を発表したばかり。独身を続けている長澤、綾瀬にも注目が集まっている。

戸田恵梨香 ©時事通信社

 この時代の特徴として、ファッション誌の人気専属モデルだった山田優(CanCam)や香里奈(Ray)が続々と女優業に進出するなど、「モデルから女優」というデビューが目立ちはじめたことも挙げられる。後に北川景子、蛯原友里や押切もえなどが続き、読者モデルも含めれば、今や芸能界デビューへの王道コースとなっている。

氷川きよしと“21世紀の裕次郎”

 テレビではSMAPが絶頂期を迎えており、ドラマ『ビューティフルライフ』や『池袋ウエストゲートパーク』などが大ヒット。99年にはジャニーズから嵐がデビューしている(現在のような人気を集めるのはもう少し先のこと)。ただ、全般的に見て男性芸能人は停滞気味で、90年代バンドブームの流れから盛り上がっていたビジュアル系バンドの人気も下火になりつつあった。

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 そこにデビューしたのが演歌歌手の氷川きよし。演歌はすでに斜陽のジャンルと見られていたが、ビジュアル系のように派手な衣装と確かな歌唱力を備えた売り出し方は、新たなファン層を開拓することになった。

 当時、よく語られたのがビートたけしが氷川の芸名を命名したというエピソード。ただし、これは所属事務所の長良じゅん社長がたけしに頼み込んだ話題作りだったことが後に明かされている。

 演歌界のプリンスとして長く活躍してきた氷川だが、ここ数年の“限界突破”ぶりは周知のとおり。「自分らしく」フェミニンな衣装を堂々と着こなし、演歌の枠を飛び越えてハードロックやアニソンを熱唱する姿は、若い世代からも好意的に受け入れられている。

氷川きよし ©️文藝春秋

 ゼロ年の「デビュー」を語るうえで外せないのが賞金総額1億円、応募総数5万人超という破格の規模で開催された「21世紀の石原裕次郎を探せ!」なる新人オーディションでグランプリを獲って華々しく芸能界入りした徳重聡だろう。ちなみにこのオーディションには、後に総理大臣に就任する小泉純一郎の長男・小泉孝太郎も応募しており、二次審査で落ちたものの、これがきっかけで芸能プロにスカウトされ俳優となっている。

 前途洋々と思われた徳重だが、大々的に売り出されるはずだったスペシャルドラマ『西部警察2003』が、撮影中に起きた人身事故によって制作中止に追い込まれてしまう。その後は石原軍団の若手として『弟』『マグロ』などのドラマで経験を積み、近年は『下町ロケット』の演技などで、味のあるバイプレイヤーとして注目されるようになっている。

 今年8月には石原軍団を率いてきた渡哲也が死去。石原プロモーションの解散も発表されており、徳重も他事務所に移って新しいスタートを切る予定だ。